スポーツニュース

2018年9月9日

アメフト リーグ戦初戦で東海大に快勝 好機を生かし大量42得点

 アメリカンフットボール部(関東学生1部リーグBIG8)は9月8日、リーグ戦初戦を東海大学とアミノバイタルフィールドで戦い、42―14で勝利した。東大は試合開始直後、相手に攻撃権を奪われるピンチを迎えるも切り抜け、第2Q以降はロングランやロングパスで一気に距離を稼ぎタッチダウン(TD)を連発した。第2戦は9月23日午後2時から、駒澤大学と富士通スタジアム川崎で戦う。

 

東 大|021147|42

東海大|00014|14

 

 「立ち上がり、硬くなってしまっていた」。そう森清之ヘッドコーチ(HC)が振り返るように、東大は第1クオーター(Q)の最初の攻撃でいきなりパスを失敗。こぼれたボールを相手に拾われ、敵陣12ヤードからの攻撃開始を許してしまう。

 

 しかし東大はここで崩れなかった。「ここ1、2週間は、いかに試合で普段の練習通りの実力を出すかを考えてきた。今回もそれを頭に入れて、立て直すことが出来た」とは、主将の楊暁達選手(工・4年)の弁だ。事実守備陣は、ランで少しずつ前進されながらも、エンドラインぎりぎりで何とか食い止めることに成功。相手のフィールドゴールが不発に終わったことで、このピンチを無失点で切り抜ける。その後は両チームとも目立った動きはなく、0―0で第1Qを終える。

 

 潮目が変わったのは第2Q。自陣39ヤードでクオーターバック(QB)の伊藤宏一郎選手(文・3年)からのパスを受けた深澤隆一郎選手(工・4年)が、タックルしてくる相手を引きずりながら左サイドを駆け抜け、TDまで残り2ヤードに迫る。「元々フィジカルの強い選手だったが、夏にさらにフィジカルを強化した結果、ただでは止まらなくなった」(楊主将)。最後はQBから伊理直人選手(文Ⅲ・2年)へパスが通り、TD。待望の先制点にこぎ着ける。

 

先制のTDを奪った伊理選手(撮影・吉良椋)

 

 その後は完全に東大のペース。第2Qには先制後もロングランで2度のTDを決めると、第3Qには約40ヤードのロングパスが通り7点を追加する。さらにその直後の守備では、点差を縮めようと焦る相手が長めのパスを選択したところを、コースを読み切った八尋誠選手(農・3年)がインターセプト。そのまま左サイドを駆け抜けTDを決めた。守備陣も相手を幾度となく押し返すなど奮闘し、第3Q終了時点で35―0と相手を圧倒。大きく距離を稼ぐプレーを次々と成功させたことで、大量得点につながった。

 

八尋選手がインターセプトTDを決め、 35―0とする(撮影・吉良椋)

 

 一方で第4Qには、短いパスが通り始めた相手にうまく対処できず2度のTDを許すなど、不安要素も残った。森HCが「BIG8はどのチームも実力が拮抗している」と語ったように、今後のリーグ戦では接戦も予想される。どちらに転ぶか分からない試合を勝ち切れるよう、終盤の粘り強さにも期待したい。

 

(文・小田泰成)

 

◇森清之ヘッドコーチの話

 

━━本日の試合をどう見るか

 リーグ戦では内容は二の次で、まずは勝てたことが良かった。一番良かったのは、第1Qの苦しいところを我慢して、自分たちのリズムに持っていけたところ。パスの精度も、キャッチミスがあったとはいえ、着実に上がっている。

 

━━次戦に向けて

 東大はBIG8で飛びぬけて強いわけではないし、他のチームも同様に、どこがどこに勝ってもおかしくない。相手を分析しつつ、一試合ずつ強くなっていきたい。

 

◇楊暁達主将(工・4年)の話

 

━━本日の試合を振り返って

 ディフェンスがとても良かった。オフェンスも、TDにつなげられるプレーをきっちりTDにつなげられた。これが実力以上に点差を広げられた原因だと思う。一方で、連係ミスなども見られた。

 

━━今後のリーグ戦に向けて

 この夏は(関東学生1部リーグの上位リーグに当たる)TOP8で戦えるように取り組んできた。プレーの精度を上げたり、頭の整理をしたり……。シーズンを通じて地力を底上げできればと思っている。もちろん、毎試合で出た課題の修正も忘れない。

 

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