学術

2017年3月26日

【こんなところに東大が】チリ・アタカマ砂漠 世界最高水準の望遠鏡設置へ

 南米チリ。その北部には「世界一乾燥した場所」として知られるアタカマ砂漠がある。そこに東大が天文台を建設する計画が進んでいることは意外にも知られていない。この場所は、東大の入試問題の題材にもなった。

 

「世界で一番乾燥」するアタカマ砂漠。ここの高度約5600メートルの地点に望遠鏡が設置される

 

 アタカマ砂漠に東大が天文台を建設する計画はTAO計画と呼ばれ、現在進行中だ。世界最高となる標高約5600メートルに望遠鏡を設置するこの計画。今後設置される世界最高水準の口径6.5メートル望遠鏡に先駆け、2009年には既に口径1メートルの望遠鏡が設置された。

 

 東大入試に登場したのは15年度の英語大問3(A)。長文リスニング問題の題材として紹介された。アタカマ砂漠では世界各国が天体観測施設を建設しており、取り上げられたのも欧州諸国が共同で建設する口径39メートルの望遠鏡。「アタカマ砂漠の空気がとてもきれいで、乾燥している」という環境的利点や「天文学者にとっては、南半球から見える星空が興味深い」という学問的利点が紹介された。

 

 いずれにせよ、まさに「地球の裏側」であるチリに東大の施設が建設されているとは。初めて知った時は驚きを隠せなかった。なおTAO計画については、4月11日発行の新入生歓迎号Ⅰで詳しく扱う予定だ。


この記事は、2017年3月21日号からの転載です。本紙では、他にもオリジナルの記事を掲載しています。

 

 

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