5月27日、今年度前期分の授業料が引き落とされた。今回の引き落としで、今年の学部入学生には値上げされた新授業料が適用された。
2025年度の学部入学生より年次進行で授業料(年額)が53万5800円から64万2960円へ引き上げられた。授業料は年に2回、半額ずつ引き落とされる。1回目として25年度入学生は5月27日に32万1480円が引き落とされた。

東大は2024年5月16日に授業料改定の検討をしていると正式に発表。同年6月には検討の取りやめを求める「授業料値上げに関する駒場決議」が東京大学教養学部学生自治会(自治会)の学生投票で可決されるなど、学生の間で反対の動きもあった。同年9月24日に東大が授業料値上げを正式決定した後にも、自治会が同月29日に発表した抗議文で東大の役員に値上げ決定の撤回を求めるなど抗議は続いていた。東大を含む100以上の大学の学生から成る学費値上げ反対緊急アクションも、今年2月13日や5月8日に授業料の無償化を求める院内集会を相次いで実施するなど、学費値上げの決定後も活動している。
東大は2024年11〜12月に対面で「学修環境向上のための総長懇談会」を、24年10月〜25年1月にウェブページ上で「学修環境や学生生活に関する意見募集」を実施。24年10月に東京大学新聞社は東大の藤井輝夫総長にインタビューした。懇談会実施の背景には、授業料改定をめぐる議論の中で、学生との対話の機会が限られていたことに対する問題意識があると話していた。
【記事修正】2025年8月10日午後1時30分「25年度入学生は5月27日に26万7900円が引き落とされた。」を正しい「1回目として25年度入学生は5月27日に32万1480円が引き落とされた。」に修正しました。