文化

2026年2月17日

「時間」「お金」「栄養」で語る東大生の食生活

 
 
 皆さんは普段どのようにして自らが食べるものを選択しているだろうか。何を重視し、何に気を付けて食事をしているだろうか。食は生活を形作り、生活は人を形作る。東大生は何を、どこで、どのように食べるのか。記者である【茶】の食生活を追うことで「食」の視点から東大生のリアルに迫る。【茶】

【茶】とは何者か



 まずは【茶】の自己紹介から。食に関わることでいえば以下の通り。①実家暮らし②茶道部+筋トレサークル+東大新聞の兼サー③飲食バイトと家庭教師バイトの掛け持ち④留学をしたいので良い成績が必要─まとめると、【茶】は学業+サークル+バイトの3足のわらじをはいた筋トレ初心者実家暮らしボーイである。そんな【茶】の食に対する実感や工夫、課題を通じて、読者の皆さまにも自らの食生活を振り返ってもらうきっかけとなれば幸いに思う。

 

朝ごはんは「時間」×「栄養」

 

 皆さんは何に気を付けて朝ごはんを食べているだろうか。そもそも朝ごはんを食べているだろうか。西洋には「朝は王様のように、昼は貴族のように、夜は貧者のように食べよ」ということわざがある。朝にたくさん食べて栄養を補給するとともに体内時計を整えることは、良い1日をスタートさせるうえで非常に大切であることは間違いない。しかしそれは朝に時間があればの話。ということで、朝ごはんの章で大切にしたい軸は「時間」と「栄養」
 
 【茶】がいつも気を付けていること。それは、朝ごはんにかける時間は準備から食べ終わりまで30分かけないことだ。そしてタンパク質・脂質・炭水化物をバランス良く取ることを心掛けている。ここで言う「バランス良く」というのはカロリーの割合がP(タンパク質)F(脂質):C(炭水化物)=3:2:5になることを言う。意識することは「タンパク質を思ったより多く、脂質を思ったより少なく」である。読者の皆さんに【茶】が執筆の担当になることが決まってからの約2週間で食べた朝食の中でもっとも豪華なものともっとも質素なものとその栄養グラフをご覧いただこう。
 
【茶】の最も豪華な朝ごはん。この日は6時起床。7時30分に出発すれば良いため、たっぷりと時間があった。タンパク質を摂るために納豆とゆで卵を追加。鮭とご飯は残り物をレンチン。汁がないとおさまりが悪かったためお茶漬けの素にお湯を注いで汁とした。準備から食べ終わりまで25分。しっかりと栄養を摂ることができた。少ないよりは多い方が良いとしている。野菜が少ないのが課題だが上出来ではないだろうか。
 
 


 【茶】の最低ライン。この日は7時起床。早起きの大切さがうかがえる。ギリシャヨーグルトにすることでタンパク質を少しでも摂ろうとする悪あがき。準備から食べ終わりまで2分。
 
 あがきむなしくこのグラフ。やはりこの日は全体的に活力が出なかったように感じる。
 
 このように栄養をたくさん取ることと時間をかけないことは、こと朝の時間においてはトレードオフの関係にある。栄養と時間、二兎追うためにできる最大の工夫は「作り置き」であろう。例えば土日や平日の空いている夜に1週間分もしくは3日ごとの朝ごはんを作って冷凍しておくと準備の手間もかからずに栄養をしっかりと摂ることができる。皆さまは今、どのような朝ごはんを食べているだろうか。
 

昼ごはんは「お金」×「栄養」



 昼食はほとんど生協の駒場食堂1階で済ます。東大の昼休みは1時間前後あるため、朝とは異なり時間の余裕はたっぷりとある。栄養にはもちろん気を遣いつつも、ここで重要になるのが…「お金」だ。食堂もタダではない。少ないお金でたくさんの栄養を摂れる食事は何なのか。やはりここでもトレードオフの関係にある「お金」と「栄養」の二軸で献立を考えていくことになる。
 
 タンパク質を多く脂質を少なくを意識する【茶】が食べる食堂のメニューは、「ねぎとろ丼」だ。タンパク質量も十分であり、脂質も少なめ。海鮮好きの【茶】にとっては素晴らしい一品。583円と量の割に価格が高いのが玉にきずが、【茶】はいつもこれを食べている。駒場食堂のメニューは成分表が公開されている。カロリーやタンパク質・脂質・炭水化物だけでなく、野菜量なども明記されているので、何を食べようか迷った際にはそちらもぜひ参考にしてほしい。
 

埋め合わせの夜

 
 【茶】にとって、夜ごはんの位置付けは「栄養の埋め合わせ」。実家暮らしであるためご飯は母親が作ってくれるが、作ってもらう分際で脂質が少ないメニューを選べなどとは口が裂けても言えないため、大体の献立は母親チョイス。それでも大抵の場合はタンパク質・炭水化物不足で夜ご飯をむかえるため、【茶】はよく茹でた鶏むね肉(皮なし)をプラスで食べている。
 
 栄養素はこちら。朝食と昼食の埋め合わせのためとはいえ偏りすぎている。「朝は王様のように、昼は貴族のように、夜は貧者のように食べよ」とは一体何だったのか。具だくさん味噌汁と生姜焼きとご飯。この日はタンパク質が全然足りていなかったのでプラスで鶏むね肉を6切れ食べた。
 
 PFCバランスに気を付けて食事をするうえで、脂質が非常に少なくタンパク質が豊富に含まれている鶏むね肉は必須の食材だ。【茶】は基本的にはわさびしょうゆで食べるが、たまにニンニクごま油、ネギポン酢、七味しょうゆでいただく。調理でバリエーションを出そうとするとどうしても時間がかかる。いかに楽に、おいしく食べるかが肝要だ。
 

本当に大切なこと



 ここまで「時間」「お金」「栄養」の三つの軸で【茶】が普段意識していることや実際に食べているものを紹介してきたが、本当に重要なのは「味」である。健康に気を遣うあまり自分がおいしくないと思うものばかり食べている人生は幸せと言えるのだろうか。健康に気を付ける意味とは、楽しく幸せな人生をより長く生きるためではなかったのか。皆さまの中には日ごろ自らの食事に何の気も使っていない人もいれば、日ごろから自分を律し、食べたいものを我慢している人もいるだろう。前者の方はぜひ「タンパク質を多く、脂質を少なく」を少しでも意識して食べるものを選んでみてほしい。後者の方はたまには息抜きで自分の好きなものを好きなだけ食べる日があってもいいのではないだろうか。本記事を通して読者の皆さんが自身の食生活を少しでも振り返ることができたならばとてもうれしく思う。

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