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2026年2月18日

東大生プレゼンツ メンタルケアの極意

 受験は心を乱すもの。不安・緊張・焦燥・重圧、己を取り巻く負の感情に受験生はどう対処するべきか。迷える彼らを救うべく立ち上がるのは【藏】【茶】【流】の3人。秋から2次試験前までのメンタルの状況と対処法を実体験ベースで語り明かす。(構成・宮原健太郎)

 

参加者

【藏】(文III・1年)東京出身。メンタルの不安定な受験生を助けたがっているようだ。

【茶】(文I・1年)地方の進学校(?)出身。東京の名門進学校では得られない体験と知見に期待。

【流】(文III、PEAK・2年)米国出身。勉強以外にやること盛りだくさんの受験期を過ごした経験は伊達じゃない。

 

座談会の参加者。左上から時計回りに【藏】、【流】、【茶】(撮影・ゼリビ・カミル)

 

秋はメンタルもfallする

 

【藏】今回は、受験期のメンタルケアについて聞きます。まずは【茶】さん、受験生時代の秋はどのように過ごしていましたか?

 

【茶】秋はハードでしたね。9月に文化祭と体育祭が連日開催されて、3年生も参加が必須だったので、準備に忙殺されていました。その間は全然勉強できず、終わってから受験勉強に切り替えるのが大変でした。

 

【藏】結構な負担ですね。限られた数カ月で切り替えるのは大変でしたよね。

 

【茶】周りでも苦戦している人は多かったと思います。

 

【藏】【流】さんはPEAK(教養学部英語コース)生なので少し事情が違うとは思いますが、秋はどう過ごしていましたか?

 

【流】海外の多くの大学に出願していたので、いろいろな準備が必要でした。PEAKの入試は、エッセイや学校の成績表、推薦書を11月までに提出する必要があったので、忙しかったです。

 

【藏】東大以外にも準備が重なっていたのは大変そうですね。ちなみに私は精神的に不安定でした。

 

【茶】唐突ですね(笑)。

 

【藏】学校の行事はもう無くなって、周囲が受験に集中していました。予備校にも通っておらず、東大模試の判定も振るわず、精神的に参っていました。焦燥感からか学習に身が入りませんでしたね。

 

【茶】秋はメンタルやられがちですよね。

 

悪しきは問いか当人か

 

【藏】だいたい9月~10月のメンタルについて話してきましたが、次は共通テスト前についても話したいと思います。【茶】さんは共通テスト前はどう過ごしましたか?

 

【茶】僕の学校では共通テストの予想問題を解いて自己採点し続ける慣習がありました。そこで解いた問題には難しい問題も多く、解けなくて落ち込むこともありました。精神面では復習の時に解けなかった原因が問題にあるのか、自分にあるのかを見極めて悲観しすぎないよう心掛けました。

 

備えあればうれしいな

 

【藏】共通テスト本番で心掛けたことはありますか?

 

【茶】僕は入試会場に誰よりも早く行っていました。わずかなことでも自分の中でアドバンテージを作っておくと安心じゃないですか(笑)。

 

【藏】確かにそうかも。

 

【茶】そういう意味もありますし、文房具を忘れるとか当日のハプニングも起こり得ます。余裕を持って行けばそういうことにも対処しやすいですよね。心の余裕がない分、時間の余裕は最低限確保していました。

 

【流】僕の場合共通テストは受けていないのですが、オンラインの面接がありました。【茶】さんの言う通り、面接の直前にパソコンのトラブルがあって焦りました。時間の余裕や事前の確認は大切ですね。

 

【茶】備えあればうれしいな!!

 

【流】「うれいなし」ですよ。

 

【茶】日本語完璧っすね。

 

俯瞰・音楽・友達・錯覚

 

【藏】共通テスト後に時を進めましょう。【茶】さんは共通テストから2次試験までの期間、どう勉強されていましたか?というのも私は共通テストの時点で追い込まれちゃって、その後は勉強しても何にも頭に入ってこなかったんですよ。緊張やメンタル不調の中の対処法などあれば。

 

【茶】正直僕も共通テストから2次試験までが一番苦労しました。どうしても共通テストが終わると一段落ついた感じになりますよね。「1カ月勉強して何が変わるんだ?」などと考えてしまうこともありました。2次試験も迫り、緊張したり気分が落ち込んだりすることも多くなると思います。

 

【藏】分かります。

 

【茶】僕は緊張とかメンタル的にきつくなったときは「自分がなぜそう思うのか」を考えていました。負の感情を見下ろして考えてみるみたいな。そう考えるとやっぱり緊張するのって今まで自分が頑張ってきたからだし、分かるはずもない未来のことを考えて勝手に不安になっているだけだと思えてきて。緊張できる自分を一旦褒めて、そこから深呼吸。結局は目の前のことをやっていくしかないと思います。

 

【流】僕は音楽を聴くことが多かったです。大好きなジャズのプレイリストを作って、勉強しながら聴いていました。

 

【藏】いいですね、プレイリスト。

 

【流】面接の直前も音楽を聴いて、リラックスしてから面接に臨んでいました。面接の他にも米国で基準テスト(ACT)を受験しました。テストの直前には、友達と勉強して一緒に頑張っていました。他の人と不安を共有すると落ち着きました。

 

【茶】僕もそれありました!友達と一緒にカフェで勉強しました。自分一人で頑張っているというより、みんなで合格しようという感じでした。メンタル的に友達の存在は大きな支えになりましたね。

 

【藏】先ほど【流】さんが勉強用のプレイリストを作っていたと話していましたが、私も好きな曲のプレイリストを作って休憩中や移動時間中に聴いていました。あと、直前期になると問題演習で「解けない部分」が目に付いて不安を抱いたので、映像授業でひたすらインプットしていました。そうすると問題を解けない不安はなくなりますが、あまり推奨できないです。

 

【茶】この時期になるとどれだけメンタルを強く保って、気合で乗り切れるかですね。

 

AIよりも機械学習

 

【藏】では、皆さん1年を通して日常生活で気に掛けていたことはありますか?

 

【茶】僕は睡眠ですかね。睡眠不足だとすぐにおなかが痛くなっちゃうので絶対に7時間は寝るようにしていましたね。どうしても眠れない日はせめて起きる時間を固定して規則正しい生活を心掛けていました。

 

【流】PEAKに入るには、課外活動が大事で、いろいろなことをしながら、テストも準備する必要があります。僕は高校生の時、陸上部で活動したり、バンドでドラムをしていました。毎晩あまり睡眠時間が取れず、精神的にきつくなりましたが、睡眠やルーティンが大事になりました。毎日がちょっとつまらなくなりましたが(笑)。

 

【藏】次に自分が何をすべきかが分かるといった点で習慣化って大事ですね。

 

【茶】まるでプログラミングされたロボットのようにやるべきことを淡々と進めれば、負の感情も入り込みません。機械のように勉強する。これが本当の機械学習です。

 

最後に応援メッセージ

 

【藏】最後に読者の方に応援メッセージをお願いします。

 

【茶】僕が受験生だった時のこの時期、模試や共通テストで不安ばかりでした。ですが、それはみんな同じです。一回深呼吸をして周りを見ると不安なのは自分だけじゃないと分かり、意外と焦る必要ないのかもと思えます。周りの人の力を借りつつ、コツコツやっていれば絶対に成果は出ます!引き続き頑張ってください!!

 

【流】僕の大好きなフレーズは、「なんとかすればなんとかなる。」です。自分の意思でやり続ければ道は開けるというわけです。頑張ってください。

 

【藏】最後に私から。実は私、入試本番を文IIIの最低点と0.02点差で合格しました。どれだけ不安でも、最後まで走り切れば案外いけるものです。私は東大に行きたいという気持ちだけは変えませんでした。受験生のみなさんにも諦めずに勉強を続けてほしいと思います。応援しています!

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