COLUMN 2019年9月30日

あしたから消費増税 東大生協の軽減税率・還元事業への対応は

 あした(10月1日)から消費税率が8%から10%に引き上げられる。これに伴って始まるのが、飲食料品を主な対象とする軽減税率制度と、中小店舗でキャッシュレス決済を行ったときのポイント還元事業だ。そもそもこれらはどのような取り組みで、私たちの生活にどのような影響があるのか。これらの取り組みに対する東大生協の対応を聞いた。

(取材・衛藤 健)

 

中央食堂での飲食にも、10%の消費税が課されることになる。

 

東大生協での対応状況

 

 東大生協では、消費増税に伴って原則的に「消費増税分をそのまま転嫁するため値上げとなる」(東大生協・矢野正悟さん)。特に、食堂は持ち帰り対応を行っていないため、全ての商品で増税分値上げとなる。

 

 しかし、飲食料品の持ち帰りが可能な購買部では、飲食料品を対象に消費税率を8%にすえおく軽減税率制度に対応する。ただし柏店はカフェを併設しており、そこで飲食する場合には「外食」とみなされて軽減税率は適用されない。また、生協食堂から配達するオードブルや会議などでのコーヒーデリバリーサービスは軽減税率の対象になるという。

 

 東大生協は、キャッシュレス決済を使用した時に決済額の一部が還元される「キャッシュレス・消費者還元事業」の対象店舗だ。今月6日、事業を主導する経済産業省が全国の対象店舗を公開し、そのリストに東大生協の各店舗も掲載されていた。

 

 東大生協は27日、ウェブサイト上で事業への対応状況を公開。それによると、9月以前に交通系ICカード、学食パス、クレジットカードを使用できた店舗のすべてで、原則として還元が受けられる。

 

 ただ、クレジットカードの使用には注意が必要だ。本郷、弥生、駒場の各キャンパスに設置された食堂では還元が受けられないほか、他の生協が設置する店舗でも還元の開始が遅れる見込みだという。つまり、10月1日の消費税率引き上げ時は東大生協の店舗でクレジットカードを使用しても還元の恩恵を受けられない。これは、新たに導入が必要なクレジット決済端末の納品が9月中に間に合わず、決済事業者への加盟店登録も完了していないためだという。

(2019年10月11日:クレジットカードに関する記述を追記しました)

 

 また、生協食堂で使用できる「学食パス」も還元事業の対象決済サービスだ。1カ月間に利用した金額の5%が翌月上旬にポイントとして付与される形で還元が行われる。還元されたポイントは、利用者が手続きすることなく利用できるという。残高は学食パスのマイページ上で確認できる。

 

軽減税率制度とは

 

 軽減税率制度とは、酒類や外食などを除く飲食料品と週2回以上発行される新聞の定期購読に対し、これまでの消費税率8%が引き続き適用される制度のこと。低所得者の負担軽減として導入が決まった。

 

 この制度の複雑な点は、同じ商品を購入しても消費税率が異なるケースがある点だ。例えばコンビニやファストフードで食品を購入する場合、店内に設置されている座席やイートインスペースで消費すれば「外食」とみなされ税率は10%となる一方、持ち帰れば税率は8%となる。混乱を避けるため、各食品チェーンでは本体価格を調整することで8%適用時と10%適用時の税込み価格を統一する動きも出てきている。

 

 なお、東京大学新聞は週1回発行のため、軽減税率の対象とはならない。

 

軽減税率制度の導入に伴い、同じものに違う税率が適用されることも。

 

キャッシュレス・消費者還元事業とは

 

 経済産業省が主導する「キャッシュレス・消費者還元事業」は、事前に登録された店舗で現金を使わず決済した場合に、その決済額の一定額が還元される制度。中小店舗では5%、大手チェーンのフランチャイズ店では2%が還元される。クレジットカードやSuica、PASMOといった交通系ICカードはもちろん、QRコード決済、nanacoやWAONといった電子マネーでの支払いが対象だ(主な対象サービス)。

 

 対象となる店舗は大手チェーンのフランチャイズ店を含む中小の店舗で、6日に公表された対象店舗リストによると全国で約58万店が登録済み。リストに記載されていないコンビニなど大手チェーンの直営店でも、企業側の負担で2%還元が行われている場合がある。

 

 この制度は増税に伴う消費落ち込みの軽減策として一時的に導入されるもので、10月1日から来年(2020年)6月末まで行われる予定。

 

経産省は、還元の対象となる店舗を検索できる
「ポイント還元対象店舗検索アプリ」を公開している。

 

還元を受けるには?

 

 ポイントの還元方法は、使用する決済サービスによって異なる。

 

 一つ目の方法はポイントや残高による還元。この方法をとるのは、交通系ICカードやQRコード決済といったチャージ式のサービスが多い。決済から数カ月以内にポイント付与や残高付与の形で還元される。

 

 この方式をとる交通系ICカードは、東大生協でも使うことができ、東大生にとって特に身近な決済手段だろう。しかし、自分が持つ交通系ICカードが還元に対応しているか、またポイント還元のために事前登録が必要かどうか、確認が必要だ。JR東海のTOICAやJR北海道のKitacaなど還元に参加しないICカードも存在するほか、SuicaやPASMOといった還元に参加するICカードでも、SuicaのJRE POINTなど事前に登録が必要な場合がある。

 

 二つ目は引き落とし額を減らす方法。この方法をとるのは、クレジットカードに多い。使用額の引き落とし時に還元額相当を割り引いて引き落とす方式だ。

 

 また、使用する決済サービスが還元、引き落とし額の減額のどちらを採用していようと、決済する時に即時値引きを行う方法を行う店舗もある。コンビニ各チェーンではこの方法をとることが決まっている。

 

 使用するサービスによっては月当たりの還元額の上限が定められている場合もあるため、注意が必要だ。各サービスがどのような形で還元を行うかは、経済産業省の特設サイトで確認できる。

 

2019年10月1日14:20【記事追記】

東大生協におけるクレジットカードの対応と、学食パスの還元方法について追記いたしました。

 

2019年10月11日15:50【記事追記】

 東大生協は10日、一部店舗でクレジットカードでの還元を開始た。還元を開始したのは本郷と駒場の書籍部、トラベルセンターなど。当面はVisaとMastercardが対象で、JCBやAmerican Expressの対応時期は未定となっている。対象店舗でクレジットカードでの還元を受ける場合は、各レジではなくカウンターで決済を行う必要があるため注意が必要だ。
 また、当初はクレジットカードでの還元に対応する予定だった店舗のうち赤門店や駒場フードショップなどで還元に対応しない見込みとなったという。詳細は上記リンクで確認できる。

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