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2018年10月22日

硬式野球 法大に反撃及ばず連敗 全敗で今季を終える

 硬式野球部(東京六大学野球)は10月21日、法政大学との2回戦を戦い、2-8で敗れた。東大は、先発の有坂望投手(育・4年)が相手打線に捕まり二回までに6失点とするも、救援に入った宮本直輝投手(育・3年)が4回を無失点に抑える好投。六回には3本の安打で2点を返したが、宮本投手が降板した七回と八回に相手に追加点を許して逃げ切られた。東大は明治大学との2回戦での引き分けを挟む10連敗で今季を終え、春秋通して勝利を挙げられなかった。

 

六回、好投の宮本投手は自ら反撃の中心に(撮影・湯澤周平)

 

法大|150000110|8

東大|000002000|2

勝:高田(法大) 負:有坂(東大)

 

 明治大学との2回戦で9回1失点で引き分けに持ち込む好投を見せた有坂投手は初回、内野安打で先頭打者を出塁させると、盗塁と犠打、内野ゴロで早くも先制される。その裏の打線では、中前打で出塁した先頭の梅山遼太選手(理Ⅰ・2年)が犠打で二塁に進むと、相手捕手が球をこぼしたのを見逃さずに三塁へ。1死三塁と同点の好機をつくるが、続く打者は倒れ、点を奪うことはできない。

 

 二回、有坂投手は早くも相手打線に捕まる。先頭を四球で出すと、続く打者のセンターへの打球が上空の風に押し戻され不幸なポテンヒットに。犠打を決められ1死二三塁とした場面で三遊間を抜ける2点適時打を浴びる。その後も相手の盗塁や長短打、有坂投手の暴投が絡み、この回で一挙5点を失う。

 

 三回には宮本投手が救援に入る。「これ以上は点をやらない」という気持ちで登板した宮本投手は、コーナーの変化球を中心とした投球で狙い球を絞らせない。初めの回を無失点に抑えると、四回には2死満塁のピンチを迎えるも無失点。五回には三者三振の力投を見せる。

 

五回に相手打線を三者三振に抑えた宮本投手(撮影・湯澤周平)

 

 すると六回、先頭打席に入った宮本投手は初球を中前にはじき返す。犠打で1死二塁になると、梅山選手が右越えの二塁打を放ち1点を返す。続く笠原健吾選手(文Ⅲ・2年)も中前打を放ち、さらに1点を加える。

 

六回1死二塁の場面で、梅山選手は宮本投手を生還させる二塁打を放つ(撮影・湯澤周平)

 

 七回の守備では、宮本投手が投球練習中に足のけいれんを訴え、先頭を四球で出塁させたところでマウンドを小林大雅投手(経・3年)に譲る。ベンチに戻る宮本投手には、スタンドから大きな拍手が送られた。

 

 小林投手は宮本投手が残した走者を犠飛で生還させ、八回にも追加点を許す。打線は七〜九回は全て三者凡退に倒れ、反撃及ばず試合終了。東大は全敗で今季を終え、春秋を通して勝利を挙げることはできなかった。

(石井達也)

 

◇浜田一志監督の話

 

 今季のチームはエラーが減り、長打が出るようになった。基礎練習の成果が出て、春に比べるとかなりレベルが上がったと思う。部員が100人を超えたことで、チーム内での競争も活発化したことも良かったのでは。

 甲子園に出場したことのある他大学の選手を相手にするためには、たくさん食べて練習するしかない。来季はベンチ入り選手の合計体重を2トンにして臨む。

 

◇宇佐美舜也主将(法・4年)の話

 

 昨季はエラーや四死球などミスの連続で自滅してしまったが、今季は全員でミスを断ち切ろう、という気持ちが共有できた。ただ、春秋通じて勝利を挙げられなかったのは本当に悔しい。昨年の勝ち点を味わっている2、3年生は、今の4年生を反面教師にして何が足りないのかを考えていってほしい。

 ファンの皆さまは、勝利を挙げられない中でも最後まで大きな声援を続けてくれて、それが選手の力になった。来季も変わらない応援をお願いしたい。

 

2018年10月22日15:25【記事訂正】宮本投手の三者三振の写真のキャプションで、五回のところを誤って四回と表記していました。お詫びして訂正いたします。

硬式野球 法大に0-8で完敗し初勝利ならず 負ければ最終戦の2回戦に臨む

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