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2019年10月5日

硬式野球 3点差追い付くも早大にサヨナラ負け 小林投手九回に力尽きる

 硬式野球部(東京六大学野球)は10月5日、早稲田大学と1回戦を戦い、3─4でサヨナラ負けを喫した。東大は序盤3点を先行される苦しい展開。それでも中盤以降小刻みに点を重ね、八回に青山海選手(育・4年)の中前適時打で同点に追い付く。しかし、中盤以降好投を続けていた小林大雅投手(経・4年)が九回に崩れ、サヨナラ負けとなった。東大は10月6日午前11時からの第1試合で、早大との2回戦に臨む。

 

八回、青山選手の適時打で生還する新堀選手(撮影・友清雄太)

 

東大|000011010|3

早大|102000001x|4

勝:柴田(早大) 負:小林大(東大)

 

 先発の小林投手は、初回からストライクとボールがはっきりする場面が目立ち、不安定な立ち上がり。内野陣の送球の乱れといった記録に付かないミスなどで2死満塁とすると、押し出しの四球を与え先制を許す。小林投手は三回にも2死一二塁の場面で右中間に2点適時打を浴び、序盤で3点差をつけられる。

 

 しかし、三回まで相手先発の前に完璧に抑えられていた打線が中盤から奮起する。四回の1死一二塁の好機こそ無得点に終わるが、五回は下位打線が四球と犠打で2死二塁とチャンスメイク。ここで、代打として起用された大音周平選手(理Ⅱ・2年)が125キロの変化球を左中間に弾き返し、これが適時二塁打となり1点を返す。さらに六回も2死二塁とし、打席に立った今季打率4割超えと絶好調の石元悠一選手(育・3年)は緩い変化球をしぶとく引っ張る。打球は二塁手のグラブに当たって転々とし、その間に二塁走者が一気に生還。東大は1点差に詰め寄る。

 

 「余計なことを考えずに自分の球をしっかり投げる」ことを心掛けた小林投手は中盤以降早大に追加点を与えない。七回には二つの四球と野選で1死満塁とされるが、相手4番を注文通りの併殺に。普段は感情をあらわにしない小林投手だが、ダグアウト前で出迎えるチームメートと声を出しながらハイタッチを交わす。

 

 すると打線は八回、1死後新堀千隼選手(農・4年)が粘って四球で出塁。1人が三振で倒れた後、ここまで無安打の青山選手を迎える。5球目で新堀選手が二塁への盗塁に成功してさらに好機を広げると、青山選手は次の外角低めの球に食らい付き中前に適時打。ついに同点に追い付く。

 

 しかし九回、先頭打者が死球で出塁するが、打席の小林投手は痛恨の併殺に倒れ、勝ち越すことができない。悪い流れを引きずるからのように、直後の守りでは先頭打者のゴロを三塁手の石元選手が後逸。さらに四球と犠打で1死二三塁のピンチを招く。ここまで2安打の相手2番打者こそ三振に打ち取るが、次の打者に3球目の125キロツーシームを中前に弾き返され、サヨナラ負けとなった。

 

中盤で粘投を見せた小林投手だが、九回で力尽きた(撮影・友清雄太)

 

◇浜田一志監督の話

 打線は相手先発の外角低めの直球に苦しんでいたが、球を多く投げさせる中で対応していくことができた。守備の乱れは丁寧に処理しようとすればするほど出てくる面もあり、難しい。ただ今季で一番いい試合だったと思う。

 

◇小林投手の話

 九回は石元選手のエラーを取り返そうと力み、四球を出してしまった。勝ち切るためには九回の集中力を上げる必要がある。

 

◇石元選手の話

 打撃については、打撃コーチの指導を受ける際に調整をしっかりやっているのが好調の要因だと思う。(九回のエラーについては)もともとうまいわけではないが、守備の上手い選手と一緒にノックを受けているので、守備力をもっと上げていきたい。

 

(湯澤周平)

 

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