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2026年2月13日

授業料引き上げ抗議めぐり学生に停学処分 取り消し訴訟も

 東大は、学生が2024年6月に安田講堂に無断で侵入した事案をめぐり、関与した一部学生を停学処分とした。このうち学生1人は処分取り消しを求める訴訟を提起している。

 

 学生の安田講堂への侵入は授業料引き上げをめぐる「総長対話」が実施された24年6月21日の夜に発生した。学生4人が安田講堂に侵入し、制止を試みた警備員が負傷したとされる。同日午後9時ごろまでオンラインで行われた「総長対話」の後、授業料引き上げに反対する一部の学生らは大学の執行役員が安田講堂内にいるとの情報を受け、安田講堂前で抗議運動を続けていた。

 

 処分を受けた学生とその支援者とのグループ「学費値上げ・名ばかり“対話”の不当懲戒処分を撤回させる会」が配布したビラによると、学部が設置した調査委員会は25年2月、関係学生の1人にヒアリングを実施。学生は侵入の事実を認めた上で、授業料引き上げへの動きを受け直接総長に要望を伝えるためだったと説明したという。建造物等侵入に当たりうるとは認識していたものの、従来の学生と大学との関係性や学内の慣習から、強くとがめられる行為だとは考えていなかったという。警備員にけがをさせた認識はなかったとしつつ、事実であれば謝罪したいと述べたという。

 

 25年11月、東大は同学生に26年2月から3月までの停学処分を通知した。農学部など一部の学部でWタームの授業が開講され、履修に影響する可能性がある。

 

 同団体は1月、処分を受けた学生との接触が警備員の負傷と無関係だったことが東大の資料から明らかになったなどとし、反対声明を発表。学生代表と東大との間で1969年に結ばれた「東大確認書」への違反も主張した。「東大確認書」では、大学当局が学内の「紛争」解決の手段として警察力を導入しない原則が確認されている。一方、東大は侵入事案の際に警察を入構させており、本事案が「学内紛争」ではないという立場を当時からとってきた。同会は処分の取り消しを求め署名活動を行い、学生を原告として東大に対し訴訟を提起したことも発表している。

 

 東大は東京大学新聞社の取材に対し、学生懲戒については原則取材に応じない方針だと説明。侵入事案に関する一連の事実認識や訴訟への対応について一切回答は無かった。また「いわゆる『東大確認書』は現在においても大学の判断や運用において有効な文書として位置づけられているのか、併せてご教示ください」という質問にも回答は無かった。

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