ニュース

2026年1月1日

【謹賀新年】 読者の皆様へ

 

 明けましておめでとうございます。旧年中は小紙をご愛読いただき、誠にありがとうございました。

 

 昨年の東大を振り返るとまさに「駆け抜けた」1年でした。箱根駅伝では関東学生連合チームから古川大晃(総合文化・博士4年、当時)、秋吉拓真(工・3年、当時)の両選手が出場。8区と9区を走り抜け「赤門たすきリレー」が実現しました。

 

 東大も改革に向けて全力疾走。4月には約70年ぶりの新学部“UTokyo College of Design”の設立計画が発表されました。学部長にはマイルス・ペニントン教授(東大大学院情報学環)が充てられ、開学以来初となる海外出身の学部長となる予定です。今年10月には「ディープテック学部」と「コンピューティング学部」の新設計画も明らかに。一目散に駆ける東大は一体、どこへ向かい、どんな結末を迎えるのでしょうか。

 

 我々も学生新聞の記者として、一人の東大生として走り抜けた1年でした。6月に日本学術会議が特殊法人に改組されたときには東大教員に一斉にアンケートを実施。教員の内なる思いが言葉になりました。戦後80年の節目に、戦前から続く東大新聞のアーカイブを生かした記事も送り出しました。今年行われる予定の総長選考も、入念な下調べを基に報道を展開いたします。

 

 一方で時代の発展は、我々が駆け抜けるよりもずっと早いのかもしれません。生成AIが目覚ましい伸長を遂げ、インターネット上にはときに偽情報や短絡的な語りが氾濫(はんらん)しています。我々が情報を伝える「社会」というものは実体がなく果てしなく広いもののように思えます。何のために情報を紡ぎ、誰のために発信するのか。自問自答を繰り返すこともありますが、滝のように早く流れる時間や時代の中で今こそ「立ち止まる」勇気も必要なのかもしれません。さまざまな言論が素早く飛び交う中で、どれが正しい情報で、自分はどう思うのか。一度立ち止まって思考を巡らし、言葉にすることで健全な言論空間が再構築されていくのではないでしょうか。

 

 『東京大学新聞』は皆様の「思考の種」をまけるような存在でありたいと考えております。多面的な社会や東大の姿に学生の目線から鋭く切り込み、皆様が立ち止まって考えを涵養(かんよう)する際の材料となれますよう精進いたします。そして『東京大学新聞』が駆け抜け、ときに立ち止まる皆様の側にいられますように。

 

 読者の皆さまにおかれましては、今年も変わらぬご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

2026年 元旦

『東京大学新聞』編集長 丹羽美貴(文Ⅲ・2年)

タグから記事を検索


東京大学新聞社からのお知らせ


recruit
koushi-thumb-300xauto-242




TOPに戻る