来年度実施される次期総長選考に向け、総長選考・監察会議では、求められる総長像や選考プロセスの検討が進む。8月27日の会議で、詳細案が決定されたとみられる。学内での意見を踏まえ、今年中に次期総長選考の実施手順を決定する予定。
本年度の会議では「求められる総長像」に加え、①意向投票の有権者と位置付け②選考プロセスへの職員・学生の参画③候補者絞り込みの手順④候補者に関する情報の学内での共有─などが審議される。前回の総長選考(2020年)では、選考会議での第2次候補者の選定プロセスをめぐり正当性を疑う声が上がった。5月21日の会議では、「(前回のような)ごたごた」の未然の防止を大前提に、データをすべて公開して透明性を確保することが学内ワーキンググループの総意との報告もあった。
8月27日には選考会議が実施案を決めたとみられる。9月中に運営方針会議や科所長会議などの諸会議に諮られ、学内でのパブリックコメントの実施も見込む。これらの結果を踏まえ、12月の選考会議で課題対応策が決定され、規則改正が行われるとみられる。

総長選考は来年4月に公示され、7月頃に第1次総長候補者が12名程度決定・告示される予定。総長選考・監察会議による面接を経て、8月をめどに会議が第2次総長候補者を3〜5名決定・告示する。学内での所信表明・意向投票を経て、秋頃に総長選考・監察会議が総長予定者を決定する見込み。前回選考では20年10月2日に総長予定者の決定が発表された。

総長選考・監察会議の委員は、経営協議会と教育研究評議会から8人ずつ、計16人選出される。
総長選考・監察会議の委員<経営協議会選出(学外委員)>
遠藤信博氏 | 日本電気株式会社特別顧問 |
国谷裕子氏 | 東京藝術大学理事、元NHKキャスター |
國土典宏名誉教授 | 国立国際医療研究センター理事長、81年東大医学部卒業、元東大医学系研究科教授 |
小林いずみ氏 | ANAホールディングス社外取締役、みずほフィナンシャルグループ社外取締役、オムロン社外取締役 |
酒匂真理氏 | miup会長、12年東大大学院農学生命科学研究科修士課程修了 |
佐藤康博氏 | みずほフィナンシャルグループ特別顧問、76年東大経済学部卒業 |
関根千津氏 | 住化技術情報センター代表取締役社長 |
板東久美子氏 | 日本赤十字社常任理事、77年東大法学部卒業、元消費者庁長官 |
総長選考・監察会議の委員<教育研究評議会選出(学内委員)>
岩間厚志教授 | 医科学研究所長 |
宇野重規教授 | 社会科学研究所長 |
浦野泰照教授 | 薬学系研究科・薬学部長 |
粕谷誠教授 | 経済学研究科・経済学部長 |
寺田寅彦教授 | 総合文化研究科・教養学部長 |
中島隆博教授 | 東洋文化研究所長 |
平地健吾教授 | 数理科学研究科長 |
古村孝志教授 | 地震研究所長 |