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2015年1月2日

2014年の東大野球部を振り返る

硬式野球部にとって、2014年は記録的な年となった。

春季リーグ戦対早稲田大学1回戦で敗れると10年春季リーグ戦から続く連敗が71となり、東京六大学野球の連敗記録を更新。春季リーグ戦、秋季リーグ戦共に白星を上げることができず、連敗は86となった。

一方で、主将の有井祐人選手(工・4年)がチームとして5季ぶりの本塁打を放つなど、待望の白星への兆しが見られた1年でもあった。

 

野球写真.JPG4番打者として活躍した有井選手=10月12日(撮影・竹内暉英)

 春季リーグ戦では得点力不足が露呈した。10試合中7試合で完封負けを喫し、リーグを通してわずか7得点。全327打席中105三振と六大学リーグの投手陣を攻略できなかった。

 

守備の乱れ、投手陣の与四死球も多く見られ、シーズン通算98失点。1試合当たり10点近く失点したことになる。対慶應義塾大学2回戦で2―13で敗れて連敗記録に並ぶと、対早大1回戦で0―11で敗北し、連敗記録を更新した。

秋季リーグ戦にかけては打線の成長が著しかった。笠原琢志選手(農・4年)が打率3割3分3厘という成績を残すなどチーム打率が改善された他、本塁打を4本放ち、リーグ通算20得点(表)。春季リーグ戦では7本だった長打が、秋季リーグ戦では15本に伸びた。好機で1本が飛び出す場面も見られ、特に有井選手は8打点を挙げるなど勝負強さが光った。

yakyu.png 投手陣は先発として吉川慶太郎投手(理Ⅰ・2年)が活躍し、宮台康平投手(文Ⅰ・1年)の好投も光った。しかし、投手陣全体としては依然として失点が多く、リーグを通じて80失点。与四死球の数も春季リーグの74とほとんど変わらない75となった。

投打の成長により、秋季リーグ戦では惜しかったといえる試合が増えた。来季こそ白星を勝ち取るためには、投手陣は制球力を高め、与四死球を減らす必要がある。打線に関しては、これまで要となっていた4年生の引退後、その穴を埋められるかが鍵となるだろう。

秋季リーグ戦では宮台投手の他、山田大成選手(文Ⅲ・1年)が遊撃手として全試合に出場し、1年生の活躍が見られた。これら新戦力の台頭に期待したい。

来年は連敗記録が100となる可能性がある。その前に連敗を断ち切ることができるか、注目だ。

この記事は、2014年12月16日号からの転載です。本紙では、他にもオリジナルの記事を掲載しています。

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