COLUMN 2018年9月4日

【推薦の素顔】村山華子さん 地球外生命体を求めて

 2016年度から、多様な人材の獲得を目的として導入された「推薦入試」。ペーパーテストが主な評価対象となる一般入試とは異なり、小論文や面接などが課されており、毎年個性的な学生が推薦入試を利用して入学します。そんな彼らを一人一人取材するのが本連載「推薦の素顔」。東大に新たな風を吹き込む彼らに、あなたも触れてみませんか。

 

村山 華子(むらやま・はなこ)さん
(理Ⅱ・2年→理学部)

 

 教科書の内容にとらわれず「タイムマシン」などの話題を解説し、生徒の質問にも丁寧に答えてくれた中1の時の理科教師の影響で理科が好きになった。中でも村山さんは宇宙や地球外生命体に興味を持った。

 

 内部進学した高校では、高1の文化祭でいくつかの研究班に分かれて研究発表を行う。村山さんは幹細胞の研究班に所属して高1から研究を始めた。幹細胞の研究は、生命発生の根幹に関わるという点で、地球外生命体への興味につながるからだ。班では、万能細胞であるES細胞の複製や分化の能力を高めるための培養方法を研究した。

 

 本来研究は高1までにしか課されないが、未知の事象を明らかにすることの面白さや「続けたら何か発見できるかも」という期待で、高2まで研究を続行。思い通りの成果は出なかったが、高2の末の学内でのポスター発表では「研究者と深いレベルで議論できて刺激を受けた」と振り返る。その他にも英語の論文約30報を読んだり学会に出席したりと精力的に活動した。

 

 推薦を目指し始めたのは高3の初め。以前から東大志望だったが、推薦入試は研究した実績を生かせるため「チャンスを2倍に増やせる」と一般入試の勉強と並行して推薦への準備を進めた。両立にも「忙しさは一般入試の受験とあまり変わらなかったかな」と涼しげだ。

 

 将来の目標は地球外生命体の発見。「多くの人とチームを組んで一つの目標を達成できれば」と目を輝かせる。さらに「単なる研究者では終わりたくない」と言い、米国の大学の講義映像に字幕を付けるなど、言語の壁を超えて科学の楽しさを広める活動も視野に入れる。その原点は、高校時代友人に「なんで科学が楽しいの」と言われショックを受けたこと。友人を見返せる日は近いかもしれない。

 

(取材・撮影 児玉祐基)

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