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2014年4月16日

3158人の新東大生 ~ 総長「新世界に己を投げ込め」

2014年度学部入学式が11日午前、日本武道館(千代田区)で挙行され、新入生約3150人とその家族など約5500人の計約8650人が出席した。濱田純一総長と石井洋二郎教養学部長・総合文化研究科長がそれぞれ式辞を述べ、小和田恆裁判官(国際司法裁判所前所長)が祝辞を披露した。同日午後には大学院入学式も挙行された。

学部入学式の式辞で濱田総長は「大学という知的な新しい世界に思い切り自分を投げ込んでほしい」と述べた。昨年から始まった1年間休学し課外活動などに打ち込む「FLYプログラム」を例に挙げ、新入生に「自己の力を伸ばすには、大学が取り組む改革を待つだけでなく、積極的、能動的に関わる姿勢が必要」と指摘した。

石井教養学部長・総合文化研究科長は「リベラルアーツは単なる一般教養ではなく、人を自由にする学問だ」とし、また学術論文のコピー&ペーストの問題にも触れた。他者の思考の模倣に陥る危険を回避し、思考の限界から自己を解き放つ手段として、「多くの書物との出会いによって他者の思考に自己を浸し、自らの価値観を相対化することが重要」と語った。

祝辞では来賓の小和田裁判官は「グローバル化という世界を覆う流れの中を生き抜いていくには一人一人が実力を付ける必要がある」と述べ、海外で異文化を体験する重要性を説いた。新入生総代の中西友梨奈さん(文Ⅰ・1年)は「強い意欲を持って可能な限り多くのことを学び、幅広い知識と柔軟な思考力を身に付けたい」と宣誓した。

開式に先立ち、会場内では音楽部管弦楽団による『ニュルンベルクのマイスタージンガー前奏曲』の演奏で新入生が迎えられた。開式直後には音楽部合唱団コールアカデミー、女声合唱団コーロ・レティツィアが運動会歌『大空と』を披露。終盤には応援部の先導で東大の歌の『ただ一つ』を全員で合唱した。

各科類の入学者数は、文Ⅰ425人、文Ⅱ367人、文Ⅲ495人、理Ⅰ1204人、理Ⅱ567人、理Ⅲ100人の計3158人。女子学生は605人と、全体の19・2%となり、前年の18・8%より0・4%上昇した。留学生は44人だった。

大学院入学式には新入生4509人とその家族などが出席。その内訳は修士課程2889人、専門学位課程359人、博士課程1261人で、うち留学生は444人だった。

(2014年4月15日号より。新聞の購読については、こちら

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