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2019年3月29日

日本学士院賞 東大関係者5人が受賞

 日本学士院は3月12日、優れた研究業績をたたえる日本学士院賞の受賞者を発表し、東大からは藤田誠教授(工学系研究科)ら5人が選出された。藤田教授は中でも優れた業績に対し贈られる恩賜賞も受賞した。

 

 藤田教授の業績は「結晶スポンジ法」と呼ばれる分子構造を解析する新しい手法の創出。これまで多大な時間と労力を要した試料の結晶化の工程を省くことに成功した。汎用性が高く、製薬企業の創薬研究などさまざまな研究現場で活用されている。

 

 永嶺謙忠名誉教授は、素粒子の一つであるミュオンに関する研究を進め、火山などの巨大物体の内部構造の探索を可能にする手法を創始したことが評価された。現在は福島第一原子力発電所事故で飛散した原子炉の部品の探索などに貢献している。藤野陽三名誉教授は、橋や建物などの巨大な構造物の特殊な振動現象の原因を解明し、振動を制御する研究に貢献。磯貝明教授(農学生命科学研究科)は植物の主成分であるセルロースを高度に微細化した素材セルロースナノファイバーに関する基礎研究を進めた。高柳広教授(医学系研究科)は、骨組織と免疫系の相互作用に関連した研究を行い「骨免疫学」を創始したことが評価された。

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