イベント

2025年10月23日

【寄稿】東大で量子コンピュータを用いたハッカソンを開催 11月1日・8日

《東大 × 量子コンピュータの祭典》

 UTokyo Qiskit Fall Fest 2025がこの秋東大で開催されます!

 量子コンピュータを用いて開発を行う、量子ハッカソンに参加しませんか?

 イベント公式HP:https://qiskit-fall-fest-ut.github.io/utokyo-qff-2025/ja/

 

Qiskit Fall Festとは

 

 Qiskit Fall Fest(QFF)は、IBM Quantumの支援を受け、量子コンピューティングをテーマに世界中の大学で開催されるグローバルイベントシリーズです。東大で開催されるUTokyo QFF 2025では、量子技術に関心を持つ東大生を対象に、IBMが開発した量子コンピュータ用SDKであるQiskitを用いたハッカソンを行います。

 

イベント内容

 

 本イベントは事前講習会(参加任意)・レクチャー&ハンズオン、ハッカソンの3ステップで構成されています。

 

(図)イベント開催前にはハイブリッドで事前講習会も開催します

 

 事前講習会ではQiskitを使用した経験がない(または少ない)方向けに基礎から学べるレクチャーを行います。対面とオンラインのハイブリッド開催ですのでお気軽にご参加いただけます。Day2終了後には懇親会(参加任意)も企画しています。

 

ハッカソン

 

 ハッカソンの流れをご説明します。

 

10月25日 テーマ発表

 〜 チーミング 〜

11月1日 Day1 キックオフ

 〜 開発 〜

11月8日 Day2 発表・審査

 

 テーマ発表から1週間、チーミングの期間を設けます。参加者はテーマに関するソリューションを考案し、チームを組みます。開発期間は11月1日〜8日の1週間です。開発期間にはメンターのサポートもつきますのでご安心ください。

 

 最終発表では各チームがプレゼンテーションを行い、審査が行われます。審査員には相原博昭・東大理事副学長をはじめ、量子分野で活躍する4名の方をお招きしております。

 

【審査員】

・相原博昭(理事・副学長)

・寺師弘二(素粒子物理国際研究センター・教授)

・藤堂眞治(次世代知能科学研究センター・教授)

・堀井洋(IBM Quantum Japan 統括部長)

 

 

超伝導量子コンピュータ

 

 実は量子コンピュータの実現方式は一つに定まっているわけではありません。超伝導方式、光方式、イオントラップ方式など様々な方式があり、それぞれ長所と短所があります。複数の方式で並行して研究開発が進められており、今後の展望に注目が集まっています。

 

 その中でも現在主流といえるのがIBM Quantumなどで採用されている超伝導量子コンピュータです。これは極低温で超伝導状態になった回路を用いて量子ビットを構成するもので、拡張性に優れる一方、エラーが生じやすいという課題があります。しかしIBMは、2029年までに大規模なエラー訂正機能(FTQC:Fault-Tolerant Quantum Computer)を実現するロードマップを提示しており、実用化に取り組んでいます。

 

 東京大学とIBMは19年12月に”Japan-IBM Quantum Partnership”を発表しており、21年7月には日本初のゲート型商用量子コンピュータである”IBM Quantum System One”の稼働も始まりました。以来このシステムを活用した多くの研究成果が生まれています。

 

 

UTokyo QFF 2025開催にあたって

 

 量子力学の誕生から100年にあたる2025年は、ユネスコによって国際量子科学技術年(IYQ)と定められています。今年のノーベル物理学賞が、現在の超伝導量子コンピュータにつながる基礎研究に与えられるなど、量子コンピューティングに関する社会的な関心が高まっています。東京大学でも、情報・物理・工学など多様な学術分野が融合し、量子コンピュータ研究が盛んに行われています。

 

 量子コンピュータは現代のコンピュータ(古典コンピュータと呼びます)を代替するものではなく、従来不可能だった計算に対する新しいアプローチと言えます。実用的な量子アルゴリズムの多くは量子コンピュータと古典コンピュータのハイブリッドなものであり、今後の社会実装もそのように行われていくでしょう。来たる量子時代を生きる我々には、この技術で「何ができ、何ができないか」を正確に見極める力が求められるのではないかと感じます。

 

 UTokyo Qiskit Fall Fest 2025では、量子技術に関心を持つ東大生を対象に、ワークショップやハッカソンを通じて量子コンピュータを学び、体験できる機会を提供します。参加者同士が交流しながら学び合い、挑戦することを目指しています。

 

 是非この機会に、量子コンピュータがどんな技術なのか、触れてみませんか?

 

 皆様のご応募を運営一同心よりお待ちしております。

 

イベント概要

 

公式サイト:https://qiskit-fall-fest-ut.github.io/utokyo-qff-2025/ja/

日時:11月1日(土), 8日(土) ※両日参加必須

形式:対面開催

場所:理学部1号館 中央棟 341共通講義室

言語:日本語(英語資料は用意しますがイベントは全て日本語で進行されます。)

審査員:相原博昭(理事・副学長)、寺師弘二(素粒子物理国際研究センター・教授)、藤堂眞治(次世代知能科学研究センター・教授)、堀井洋(IBM Quantum Japan 統括部長)

登録方法:上記サイトから登録

 

 

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