今年創部100周年の硬式野球部。昨季からの主力が残る今季は、4勝と単独最下位脱出を目標に春季リーグ戦を戦ったが、全敗した。(表)
表が示すように、守備面では失点と防御率、被本塁打、与四死球が直近4季で最悪の結果に。開幕前各選手が自信を見せていた打撃は昨季と同水準だった。浜田一志監督は最終戦の5月26日の立教大学2回戦終了後に「前半は投手陣が、後半は打撃陣が課題だった」と今季を振り返った。
投手陣の課題は、四死球の多さ。5月4日の慶應義塾大学1回戦では初回3点を先制するが、先発の小宗創投手(文III・2年)が初回から四死球を連発する。三回には四死球でためた走者を返されて同点とされ、四回に10個目の四死球を与えると降板。五回に後続の投手陣が慶大に逆転を許し、試合終了時にはリーグワーストの17四死球が記録された。
エースとして活躍してきた小林大雅投手(経・4年)は、今季開幕から痛打を浴びる場面が目立ち防御率は9.00。小宗投手や奥野雄介投手(文III・2年)といった2年生も長いイニングを抑えられなかった。
打撃陣は好機でのつながりに課題を残した。5月25、26日の立大との最終カードでは、序盤で好機をつくるが生かせない。特に2回戦の二回は無死満塁の好機で無得点に終わり、接戦を落とす一因になった。
個人で見ると、主将の辻居新平選手 (法 ・4年) は自身3回目のシーズン打率3割台が期待されたが、1割8分9厘と低迷。中軸の岡俊希選手(法・3年)と武隈光希選手(文・3年)もそれぞれ1割1分8厘、2割7厘と低打率に終わった。
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全敗に終わった東大だが、新戦力の台頭も見られた。坂口友洋投手(文・4年)は、今季がリーグ戦初登板ながら主力投手として活躍。5月11日の明治大学1回戦ではサヨナラ負けを喫したが、9回3分の2を1失点に抑えた。青山海選手(育・4年)も代打の切り札として打点を挙げるなど期待に応えた。来季はさらなる活躍に期待だ。
(湯澤周平)
この記事は2019年7月16日号に掲載された記事を転載したものです。本紙では他にもオリジナルの記事を掲載しています。
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