COLUMN 2018年9月20日

私たちの声は、必ず届く〜Y20 サミット事務局、新メンバー募集〜

 突然ですが、読者の皆さんの中には、今年6月にこの写真をご覧になった方も多いことでしょう。

 

 

 

 カナダにて開催された、G7サミットの一幕。トランプ大統領率いるアメリカvsドイツ、日本、フランスなど他の参加国という、明確な対立構造を物語るこの写真は当時、Twitterなどで瞬く間に話題を呼びました。

 

 サミット終了後にトランプ大統領が提言を承認しないと発言し、カナダのトルドー首相に文句を言うなど、様々な面において話題が絶えなかったこのサミットの最終声明に、日本の大学生(含東大生)の提言がほぼそのまま引用されていることをご存知ですか?

 

 今回は、こうしたG7サミット・G20サミットの公式付属会議として存在する30歳以下ユースの部である、Y7サミット・Y20サミットについてご紹介します。

 

1.Y7/Y20サミットとは?

 G7サミットとG20サミット、二つの首脳会議はそれぞれ、Y7 サミットと Y20サミットという公式付属会議を持っています。このYは、YouthのY。18歳以上(基本的には大学1年生〜)から30歳以下までの若者代表が、G7・G20各国から集結し、G7・G20で実際に話し合われるトピックについて議論を実施します。サミットにおいて、世界の第一線で活躍している若者同士の相互理解を通じ、ユースの視点から現在の国際社会が抱える諸問題への解決策を提示することを目的として、開催国政府の主催又は後援のもと、毎年開催されています。

 

 

 参加する若者たちのバックグラウンドは、研究者や官僚、そして学生など様々。学生といっても、専攻は国際政治から環境学まで多岐に渡ります(東京大学からは、2016年以降3年連続で代表団が輩出されています)。こうした多種多様な人材が集結して多面的な議論を重ねた末、話し合った成果は共同宣言文としてまとめられ、G7 & G20首脳陣に対し提出する形式で政策提言を行います。そこで提出するだけで終わりではなく、その年の政府の関わり方によっては、ユースの提言は最終宣言にそのまま引用されます。

 

2.今年の会議の様子

 会議の様子を具体的にお伝えするため、冒頭のカナダでのG7に話題を戻しましょう。これまで説明した概要の通り、今年のY7サミットもG7サミット開催国のカナダ、その首都のオタワで、4月15日〜20日に開催されました。各国から4人ずつ代表団が集められ、日本からは東京大学に在籍する筆者のほか、東京医科歯科大学、ニューヨーク大学、プリンストン大学に在籍する学生でチームを組んで本番に臨みました。専攻は順番に法学部、医学部、環境学部、教養学部とバラバラ。このカラフルさもY7ならではの魅力です。

 

 

 今回のサミットでは、事前に代表団に「今までに前例のない高いレベルでカナダ政府が関わること」が伝えられていました。それもそのはず、現在カナダの首相を務めるトルドー氏は、女性の社会進出と、若者の政治参画に強く関心を抱く次世代のリーダー。今回のY7サミットの開催にも大きな支援を送り続けてくださっていました。

 

 

 会議が始まると、トルドー首相からのビデオレターに始まり、毎日会議場にやってくる閣僚のみなさんとの協議は大いに白熱。さらに最終日には、首脳付き外交官である「シェルパ」との直接討議の時間も90分設けられました。

 

 Y7代表団の若さゆえの知識不足を、ベテランの外交官・政治家の方々の知見で補いながら、「ジェンダー問題」「環境問題」「働き方の未来」の3分野について、大胆かつ現実的な提言を完成することができました。そしてその提言はカナダのシェルパによって持ち帰られ、トルドー首相のリーダーシップの末、冒頭に述べたようにほぼそのままの形で、G7最終宣言に引用されることとなったのです。

 

 

3.Y7/Y20の3つの魅力

 このY7、Y20サミットの魅力は、次の3点に集約されると考えています。

 

  1. 「伝わる」

…自己完結型のイベント(アイデアソン、講演会、模擬政策討議など)ではなく、Y7・Y20では最後、自分たちの声が世界の頂点にいるリーダーたちに届けられます。それに伴う「日本を背負う」あるいは「同世代の思いを背負う」という緊張感とやりがいは、他に代えようのないものです。

  1. 「学べる」

…若者の最大の強みは、しがらみに囚(とら)われない「大胆さ」ですが、若者の最大の弱みは、「経験や知識の不足」であることは間違いありません。Y7・Y20では、「大胆かつ現実的な」政策を目指し、若者の代表団による議論を重ねつつも、外交官や政治家などの有識者によるインプットで、正しく国際問題を把握する知識や視点を獲得することができます。

  1. 「出会える」

…代表団として参加して出会える他国代表団の仲間たちは、繰り返し述べているように多種多様なバックグラウンドを持っています。例えば経産官僚のエースとしてニューヨークとロンドンを行き来する気鋭のイギリス代表団長もいますし、大学院生として政治学を学びながら、議員の秘書としても、さらには作家としても活動するアメリカ代表もいます。彼らと和やかに語らい、あるいは白熱した議論をぶつけ合う中で学び取れる知見、そして生き様は、自分を省みる上で大きな刺激となります。

 

 

4.来年は日本開催!

 国際問題を主体的に考えたい、外交に本気で向き合いたい全ての東大生に強くお勧めしたいこのユースサミットですが、実は来年2019年に、Y20サミットが日本で開催されます。ご存知の方も多いと思いますが、2019年度のG20サミットが日本の大阪開催であるためです。

以下、会議の暫定的な予定です。

 

【Y20 Summit 2019 Japan】

開催期間:2019年5月28日~31日の4日間

開催場所:衆議院議員会館国際会議場

参加国:20の国と連合(フランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、日本、イタリア、カナダ、アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、中国、インド、インドネシア、メキシコ、韓国、ロシア、サウジアラビア、南アフリカ、トルコ、EU)に加え、数カ国オブザーバーが参加予定

 

現在、このY20サミットを作り上げる事務局メンバーを募集中です。応募資格は、大学1年生以上で、国際問題に主体的に取り組む熱意のある方なら、どなたでも応募できます。

事務局を構成する団体のHPより、ぜひ応募フォームに記入してみてください。

 

私たちの声は、必ず届く。

世界を動かす原動力となるみなさんと出会えることを、楽しみにお待ちしております。

 

文責:法学部3年 松村謙太朗 (2018年Y7カナダ日本代表団長)

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