EVENT 2018年7月16日

TeaTime Tech Lab.開催 女性エンジニアは女子学生に何を伝えたのか

 6月16日、六本木ヒルズ森タワーGoogle本社でTeaTime Tech Lab. 2018が開催された。TeaTime Tech Lab.とは、現役社員による講演会や、女子学生と社員交じっての座談会主体のイベントで、関連イベントである「東大ガールズハッカソン」や全学体験ゼミナール「アイデアを形にするモノづくり体験~ロボットから家電まで~」などに接続している。目標は、情報系への進路選択を身近に感じてもらうこと、そして同じ興味を持つ学生同士の横のつながりをつくる手助けをすることだ。

 

(取材・撮影 麻生季邦、石井達也、小田泰成)

 

 

女性エンジニアを身近なものに

 

 初めに、初対面の女子学生同士が打ち解け合う時間として「アイスブレイク」が設けられた。周囲の学生とぎこちないながらも参加動機やお互いの共通点などを話し、学部生や院生などの垣根を超え交流を深めていく。少しずつ、会場に張っていた緊張の糸は緩んでいった。

 

 

 各社の講演では、現役の女性エンジニアが自らの経歴を、エンジニアを選択して良かったことや悪かったことに触れながら振り返った。男性が多い中で女性エンジニアは「レアキャラ」として目立つという。多くのエンジニアが「珍しいことは強みだ」と、肯定的に捉えていた。

 

 女性エンジニアの経歴はさまざま。文系学部や農学部などの他分野を経て情報系に就いたという人や、エンジニアとして働きながら博士課程に在籍することで修了後の進路に悩むことなく研究に集中できたという人がいた。インターンの活用法や在宅勤務の利点なども紹介され、参加者にとって参考となる部分も多かったようだ。

 

 

学生と女性エンジニアが生の声をぶつけ合う

 

 休憩を挟んで座談会に入ると、一つのテーブルを囲み学生3、4人と参加企業の社員が座る。先ほどまで真剣な面持ちで講演を聞いていた東大女子は、いまの自分がすべきことは何か、といった質問を社員に投げ掛けた。その問いに対しては「普段から興味のある分野に関する情報には目を光らせる」「流行になっているものは先入観なしにとりあえず試してみる」など積極的な姿勢を後押しするような意見が出た。

 

 

 座談会の後は、立食形式の懇親会。和やかな雰囲気で食事を楽しみながら、学生同士や参加企業と学生間での会話が弾む。座談会まででは話せなかった相手とも、積極的に会話をしようとする学生が多かった。企業側は参加学生の率直な意見に対し、興味深げに耳を傾けていた。

 

 

 このイベントで、普段は距離が遠くなかなか見えない女性エンジニアの実態を、少しでも確かなものとしてつかめたのではないだろうか。ハッカソンなどのイベントには初心者だからと尻込みしがちな女子学生たちに、もっと気軽に情報系の分野に足を踏み入れてもらいたいという運営の願いはかなったといえるだろう。盛況のうちに、TeaTime Tech Lab.は幕を閉じた。今回出会った女子学生同士が、関連するイベントでも同じように仲間として活躍する光景が、今からでも待ち遠しい。女性エンジニア界の未来を、彼女たちは照らしている。

 

 

◇参加学生の声

中島佑佳さん(理Ⅱ・2年)

 進学選択の参考のため参加しました。情報系はほとんど携わった経験がないのですが、試さずに選択肢から外すのはちょっと違うかなと思って。講演会を通じて、ものづくりが好きだというのを改めて思い出させてもらいました。初心者でもできそうなWebプログラミングには挑戦してみたいです。

 

 女性エンジニアの方が話していたリモート(在宅)勤務は、柔軟性があってありがたいなと思いました。あとは、実力主義ということで、個人の力量があれば会社とかに縛られず、個人の信用を持って仕事ができるというのは良いですよね。

 

◇運営学生の声

賀友如さん(文Ⅱ・2年)

 去年のイベント参加者で、今年は運営に参加しました。講演会と座談会という今回の形式は好評だったので大きく変える必要はないと思いますが、もっとコミュニティーづくりにつながることをしたいです。

 

 「情報系について考えるきっかけになった」という参加学生の声が印象的でした。情報系はさまざまな形で関われる分野で、参加学生は意外と身近だと思えるようになったと思います。当日の運営も準備も楽しくて、運営に携われて良かったです。

 

宮武茉子さん(工・3年、共同代表)

 「プログラミングを始めるのに抵抗があったが、女子向けのコミュニティーやプログラミング学習サイトを紹介していただいて、情報系に踏み出す勇気が湧いた」という意見をもらえ、非常にうれしいです。このイベントは「情報系は怖い」と思っている人が最初の一歩を踏み出せるようになるために運営してきたので。

 

 TeaTimeに参加した学生の一部が、イベント後の「ものゼミ」という、micro:bitを使って電子工作やプログラミングを学ぶ主題科目に参加してくれています。プログラミング初心者の人も、最終日には自分の力で開発できるようになっていて感動しました。

 

安ヵ川彩乃さん(工・3年、共同代表)

 講演会のおかげで質問すべきことが明確になり、座談会のおかげで個々の悩みを解消しやすかったと思います。ただアイスブレイクが予定より短くなったのは残念でした。情報系に興味のある数少ない女子学生がたくさん集まる場なので、交流の輪を大切にしたいです。

 

 「これからの授業の取り方や進路について選択肢が沢山あることが分かりワクワクしている」といった声が印象的です。周囲の先輩や同じ興味のある人たちと話す中で、皆これからの自分に対するワクワク感で目がキラキラしていたのはうれしかったです。人と人が関わってお互いを励まし合うようなイベントにすることができたと思います。

 

祝暁明さん(養・4年、共同代表)

 TeaTime Hackathon. 2017の参加をきっかけに運営に携わりました。今後も形式は今年と同じでいいと思います。参加学生の「転学部をしたいと考え始めた」という声が印象的でした。

 

 参加学生へは進路選択の範囲を広げ、かつ情報系の仕事の具体的なイメージを伝えてきました。私自身も、講演会と座談会で本職のエンジニアと細かい話ができて、とてもうれしかったです。何より、参加者からの好評にやりがいを感じました。

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