東大アメリカンフットボール部(関東学生1部上位リーグTOP8)は11月9日、横浜スタジアムで明治大学とリーグ戦第7節(最終節)を戦い、24-42で敗れた。東大は攻撃で高いボール支配率を誇り、パスで着実な攻撃が見られた一方、守備では明治大学オフェンス陣に大幅なゲインを何度も許し失点が重なった。勝利すれば、甲子園ボウルへとつながるプレーオフへの進出だっただけに、苦い敗戦となってしまった。(取材・吉野祥生、高倉仁美、原田晴司)
この試合前までTOP8のリーグ戦で4勝2敗と好調のWARRIORS。明大と同率3位で並んでおり、この試合で勝ったチームが3位、負けたチームが4位となる。3位までがプレーオフである全日本大学選手権へと進出できるため、この試合はまさに大一番となった。
この大一番は横浜スタジアム(ハマスタ)での開催。スタンドは東大のユニフォームカラーと同じ青一色だ。天気は雨模様ながらも、多くの観客が訪れた。
ハマスタ開催時恒例の演出とともに、バックスクリーン下から選手が入場する。防具を身に着けて戦う姿は、アメフト独特のかっこよさを感じる。主将の太田明宏(育・4年)を中心にして円陣を組み、選手たちは闘志を高める。

そして、試合開始。東大がまずは攻撃を進める。東大は持ち味のパスでつなぐプレーを1クオーター(Q)の序盤から見せ、じわじわと敵陣へ前進。RB・米田健人(工・4年)がパスから19ヤード(1ヤードはおよそ0.91m)のゲインを見せるなど、序盤からその実力を大一番で見せつける。しかしその後、強力な明治大学ディフェンス陣を前に前進できず、東大は攻撃権を更新するのが厳しい場面に。ここはフィールドゴールを狙う。DB・舟本寛太朗(経・4年)が正確なキックを見せ、ボールはゴールポストの間を通過し東大が3点を先制した。
一転して明大の攻撃。しかし、なんと最初のプレーで明大はタッチダウン(TD)を奪う。パスで明治大学主将・高橋周平がボールを持つと、東大ディフェンス陣の間を颯爽と抜けていく。ディフェンス陣は一歩抜け出した高橋を追うが、その差は開いていく一方で、甲斐なくそのままTD。残り69ヤードからの激走で、わずか15秒のうちに3-7と逆転された。しかし、明治大学・高橋の「無双」状態はこれで終わらない。2分後の終了間際にも、再び69ヤードのゲインを奪い、もう少しでTDというところをDB・原唯稀(工・3年)がなんとかタックルで止めた。1Qはここで終了したが、2Q開始直後に残り8ヤードから高橋が押し込んで、明大は二つ目のTDを奪う。これで3-14となった。
ここで負けていられない東大。粘り強い攻撃を見せていく。いきなり米田が28ヤードのゲインで敵陣へ進入すると、ランでじわじわ前進していく。田中昂(法・3年)からWR・鮎澤航之介(工・4年)への隙間を縫ったパスもつながり、残り19ヤードとすると、ランで小刻みに前進。最後は残り2ヤードから田中が押し込み、TD。東大の持ち味を見せた攻撃で10-14の4点差とした。

続く明大の攻撃では高橋の勢いをなんとか止めたいところ。しかし、高橋は攻撃開始からボールを受けると、今度は東大ディフェンス陣のタックルを振り切って73ヤードを走りきりそのままTD。わずか1分で再び11点差に戻ってしまった。

2Qも残り2分となり、東大の攻撃となる。しかし、いきなりロングパスを相手選手にインターセプトされ、ボールを失ってしまう。そのまま明治大学は前進し、ボールはエンドゾーンまで7ヤードの位置まで運ばれ、次のプレーでTDを奪われた。東大としては痛い失点となり、スコアは10-28と点差が開いて、前半が終了した。
3Qが始まると明治大学は再び高橋がTDを決めて、7点を追加し、10-35と厳しい状況に。ここから、東大の反撃が始まる。田中が45ヤードのロングゲインを見せて、敵陣22ヤードまで迫ると、再びランで着実に前進させ、最後はフォースダウンギャンブルで田中がTDを決めた。さらに、東大は3Q終盤から4Q前半にかけて、10分以上の時間を使いながらランで着実に進め、最後は再び田中がTD。これで24-35と追い上げた。
しかし、4Qの残り時間3分から明治大学の攻撃となると、高橋の40ヤード超のロングゲインなどがあり、明大にダメ押しのTDを奪われた。そのまま試合は終了し、東大は24-42で敗れた。
勝てば3位となり、プレーオフ進出となっただけに悔しい敗戦。東大は約75%のボール支配率を誇っていたが、明治大学に短時間でTDを奪われるシーンが目立った。特に明治大学・高橋の攻撃には、全く歯が立たずなすすべがなかった。
これで4年生は引退となる。この試合は敗れたものの、TOP8のリーグ戦で4勝3敗、4位と健闘したことは、4年生が作り上げたチームの実力にほかならない。進化し続けるアメフト部。来季こそはプレーオフ、そして甲子園ボウルに進出するWARRIORSを見たいと願わずにはいられない。

【試合直後の主将・太田明宏選手のコメント】
──試合を振り返っていかがでしたか
相手の主将・高橋選手がすごかったです。
──4勝3敗という結果に対してはいかがでしたか
開幕2連勝したあと早稲田と法政に負けて、そこで反省点がありながら、2連勝できてのこの試合でした。 いい形で最終戦でハマスタで(プレーオフへの)進出を争う戦いなんか(そう簡単に)できることはないと思うのでよかったかなと思います。










