受験

2020年12月29日

【東大生に緊急アンケート】受験直前、最後の一手!得点戦略で掴む東大合格   

 

 勝負の冬も深まり、受験まで残すところ僅かとなりました。この時期、試験科目ごとの得点戦略を練る受験生も多いでしょう。これまで積み上げてきた勉強の成果を、どうすれば効果的かつ効率的に点に結びつけられるのでしょうか。昨年受験を乗り越えた東大一年生にアンケートを取りました。

(構成・川北祐梨子)

 

本番形式の演習を・詰め込みは最後まで粘ろう(共通テスト)

 

まず、受験生が最初に立ち向かう大学入学共通テストについて。(昨年度まではセンター試験)「正直センターは舐めていた」とする人からセンター利用入試に合格したいと考え、万全の対策を心掛けた」とする人まで、立ち位置はさまざま。ここで注目するのは、苦手教科の対策法と知識系教科の対策法です。

 

まず苦手教科について聞きました。

 

年末から20年分くらいの本試・追試の過去問を解き、最低でも7割は割らないようにした(数学)

 
 

苦手であることを念頭に置いて出題形式に沿った対策をもっと行うべきだった(数学)

 

ここでは、本番の出題形式での対策の重要性を強調する人が目立ちました。今年度は、センター試験が共通テストへと改められた特別な年。センター試験の過去問に加え、共通テスト独特の出題形式の対策も急務でしょう。

 

一方知識系科目については

 

直前の短期記憶で乗り切った(日本史)

 
 

知識の抜けが結構あったため、過去問演習に知識確認も兼ねた(世界史・日本史)

 
 

二次試験で要らない細かい知識は、直前三週間で詰め込み、センター当日だけ乗り切れればOKと思うことにした(世界史・日本史)

 

アンケート回答者の多くが直前の詰め込みの成果を強調していました。ちょうど、共通テストまであと2週間と少し。今からでも間に合う、ということかも知れません。

 

得意科目と苦手科目で戦略の使い分けを(二次試験)

 

次に、2月末に待ち受ける二次試験について。苦手科目と得意科目で異なる戦略が見られました。まず苦手科目については「点数は期待していなかった」とする声がよく聞かれたものの、

 

「粘った結果、試験直前期に勉強した問題がそっくりそのまま出題された。この点が無ければ落ちていた(数学)」

 
 

「どんなに最低でも20点は取る為の戦略をいつも考えて過去問演習をしていた。20点さえあれば、他の科目でカバーできる自信があった(数学)」

 
 

大きく失点しないことが大切

 

など、多くは期待しないながらも粘る姿勢が見られました。上のコメントに見るように、粘りが実を結び、苦手科目の点に救われて合格した受験生もいたようです。

 

一方、得意科目については「失点を抑える」という声が多く聞かれたほか、

 

『現代文なんて勉強しても無駄だ!』と思っている人が多そうだが、勉強し続けたのが結果に繋がった(国語)

 
 

得意科目だからといって慢心し、点数が下がってしまった。『得意だから、勉強しなくていい』とならないよう注意(英語)

 
 

苦手対策も大事だが、最終的に多くの点の運命が掛かっているのはやはり得意科目。特に試験直前の二、三日は得意科目を磨くべき

 

など、最後まで得意の武器を磨く重要性が語られました。苦手科目での多少の失敗をカバーしたり、苦手科目での粘りを活かしたりして合格を引き寄せるのは、最大の得点源である得意科目。足をすくわれることのないよう対策を重ねましょう。

 

アンケート分析を通して

 

今回の分析を通し、昨年度の合格者から、どの教科も完全に捨てることのない姿勢や、直前での詰め込みを敢行したり、得意科目を磨いたりと、入試当日にいかに一点でも多く取るかを意識する姿勢が顕著に見られました。どれも率直に言えば「泥臭い」戦略です。しかし合格に手が届くか否か、最後の分かれ目はその泥臭さにこそあるのかもしれません。受験生の皆さんの健闘を祈ります。

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