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2019年4月1日

ヒトは地磁気に反応 第六感の解明に道

 コニー・ワンさん(カリフォルニア工科大学博士課程)、水原悠貴さん(情報理工学系研究科修士課程=当時)らは、地磁気程度の強度を持つ磁気刺激に応答するヒトの脳波を世界で初めて観察した。これは、ヒトが潜在意識下で地磁気に対して感受性を持つことを示す。成果は3月19日、米科学誌『eNeuro』にオンライン公開された。今回の方法は、磁気感受性、第六感、意識に関心のある研究者にとって指針となることが期待される。

 

 地磁気はミツバチなど多くの動物がナビゲーションに用いている。ただヒトの地磁気感受性の有無に関しては、脳波計測の条件設定に問題があったり、再現性の低い行動実験に基づいていたりするなど、先行研究が不十分だった。

 

 研究チームは、磁界の強度を地磁気ほどに保ち、方向のみコンピューターで制御できる実験装置を開発。暗室で磁気刺激を与え、ヒトの脳波を観察することによって受動的な反応を捉えた。すると、被験者の意識に上ることはなかったが、N極が下に傾いた刺激に対してのみ、脳波の一種であるアルファ波の強度が低下した。これは、潜在意識下で、地磁気程度の強度の磁気刺激に対しヒトが生理的に反応したことを示す。他の対照実験からN極とS極を区別できることも示唆された。

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