受験

2021年9月16日

目指せ逆転合格! ①地方非有名校出身・11月E判定から東大に「逆転現役合格」できた理由

 

 東大の2次試験本番まで残り半年を切った。入試本番が迫る中で、思うように成績が上がらず、不安を感じている受験生も多いのではないだろうか。しかし、そのような状況でもあきらめずに努力を続け「逆転合格」を勝ち取った東大生は少なくない。前編の今回は高3の夏から受験勉強を始め、11月の東大型模試でE判定を取りながらも東大に現役合格したKさん(理Ⅱ・1年)に取材し「逆転合格」できた理由に迫った。(取材・伊藤凜花)

 

一念発起し東大へ

 

 東大受験を決意したのは高3の7月。私の出身高校は例年東大合格者が1人出るか出ないか程度で、30人ほどが地元の名古屋大学に進学します。私もぼんやり名古屋大学への進学を考えていましたが、高校の先生に励まされるうちに元々あった東大への憧れが強くなっていき「東大に行くしかない!」と思うようになりました。当時の成績は学年で10位前後で、高3の夏の模試では名古屋大学理学部がA判定でした。東大受験を報告したとき、両親は笑っていましたが、否定せず私の自由にやらせてくれました。

 

 そのため受験勉強に本腰を入れ始めたのも高3の7月からと比較的遅めでした。積み重ねのあった英語と配点の低い国語は控えめに、配点が高いにもかかわらず対策の進んでいなかった数学と理科に集中して、12月頃まではとにかく問題数をこなしました。問題演習をするときは、高校の先生のアドバイスに従い、焦らず基礎的な問題から徐々にレベルを上げていくことを心掛けました。「入試に間に合うか」という不安を感じる暇もないくらいで、日々「できることをやろう」という気持ちで勉強していました。共通テスト対策は直前2週間に詰め込み、その後は本番までひたすら過去問に取り組みました。どの科目も10年分以上解いたと思います。

 

 自分でこつこつ問題を解く方が性に合っていたので予備校には通いませんでしたが、自分では思い付かないような「東大入試テクニック」を知れると思い予備校の冬期講習と直前講習は受講。「真ん中に線を引いて答案用紙を2分割し、解答を書くスペースを有効活用する」などの戦略を知れ、実際に役立ちました。また腕試しに東大型の模試も夏に1回、秋に2回、直前期に1回受験しましたが、結果は全てE判定。落ち込みましたが、第1段階選抜で不合格にならなない限りは東大を受験しようと決めていたので、現状を受け止めて頑張るしかないと自分を奮起させていました。

 

 限られた時間でやれることはやり迎えた入試当日。国語の試験中には、緊張からトイレに立つハプニングもありました。数学は健闘したものの化学は思っていたより解けず絶望感に襲われましたが、残りの試験に向け終わった科目のことは意識しないようにして過ごしました。

 

 全科目を終えて、ベストを尽くせた実感はありましたが、合格点に届いている自信は正直ありませんでした。合格発表を待つ間も不安はどんどん大きくなり、浪人を考えて予備校を調べもしました。そのため合格が分かったときはとてもうれしかったし、安心しました。家族はもちろん、東大を志すきっかけになった高校の先生も合格を祝ってくれました。

 

勝因は「あきらめない心」

 

 東大合格者の多い高校出身でなく、地方でスタートも遅れた私がなぜ「逆転合格」できたか。勉強面は、英語の力が大きかったと思います。高校1年生でホストファミリーとして4日間ほど外国人留学生を受け入れた際に全く話せなかった経験から英語学習に火がついて、オンライン英会話を毎日25分、1年ほど続けました。そこで初見の文章を1回音読してから説明する、というのを繰り返すうちに、読解力だけでなく語彙(ごい)や発音も自然に身に付きました。過去問演習でも音読して復習。音読は現在も役立っている自分なりの勉強法です。

 

 このように自分で試行錯誤して編み出した勉強法は入試本番だけでなく、大学入学後もずっと役立ちます。本番の試験では音読で鍛えた力を発揮して、複数出題される初見の長文、特に大問5を素早く読解でき、模試からの大幅な点数アップにつながりました。数学や生物も11月の模試から大きく点数が伸びましたが、これは問題演習によって基礎力が向上し、過去問演習によって時間配分や問題傾向を掴んだ結果、解ける問題が増えたからだと思います。

 

 精神面は、何よりあきらめず東大にこだわり続けたことです。当初3人いた高校の東大志望者は冬には私だけになり、心細さを感じることもありました。しかし「東大に行きたい」という強い思いが原動力になり、努力を続けられました。

 

 出願しなければ合格もありません。受験生のみなさんには、地方、無名校出身でも最後まで勝負して合格を勝ち取ってほしいと思います。

 

Kさん(理Ⅱ・1年)愛知県立瑞陵高校出身

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