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2022年11月27日

2023年度東大入学者募集要項が発表 ウェブ出願の導入へ

 東大は来年度入学者の入学者募集要項について、11月9日に記者会見を開き説明した。一般選抜でウェブ出願を初めて導入することや新型コロナウイルスに感染した受験生の受験機会を保障することなどを表明。各科類の募集人員や出願科目などは昨年から変更されなかった。

 

 ウェブ出願の導入により、受験生は出願者情報などをインターネット上で入力・登録するようになる。これまでは入学志願票を手書きで記入したり顔写真などの貼り付けを行ったりする必要があったが、これらの作業が必要なくなった。ただし、ウェブでの入力を行った出願確認票を印刷したものや調査書など、一部紙で送付する必要のある書類も残る。受験票も第1段階選抜合格者がウェブ出願システムからダウンロード・印刷を行う形式に変更された。東大によると、大学と受験生の双方の事務作業の負担軽減を目的とした導入で、受験生が利用可能なWi-Fi環境や印刷機へのアクセスを考慮した上で、受験生も対応可能だと判断したという。合否や個人別成績の通知もウェブシステムでの照会に変わり、入学手続のオンライン化も進められる。

 

 新型コロナウイルス感染症対策は、文部科学省のガイドラインに基づき行う。藤垣裕子理事・副学長(入試担当)は「(受験生が)安全・安心して試験に臨めるよう準備」しているとした。罹患(りかん)した受験生の受験機会は確保するとしつつ、具体的な選抜方法は前期日程試験の終了後に公表する方針。前年度までは試験当日に37.5度以上の発熱がある人について受験を認めない措置を取っていたが、今回は入構時の体温確認を実施しないことも明かした。

 

 前年度などに引き続きキャンパスでの合格者番号の掲示は行わず、合格発表はウェブサイトを通してのみ行われる。新型コロナウイルス感染症の流行に伴うキャンパス内への入構制限の可能性や「密」の回避、関連業務の負担増大を受けた対応で、来年度以降の掲示の有無は未定だという。

 

学校推薦型選抜 法・経で出願大幅減

 

 同日の会見では、7日に出願を締め切った学校推薦形選抜の出願者数(出願資格を満たしているかなどは今後審査されるため、志願者数は未確定)も公開。法学部は14人(昨年の志願者数は27人)、経済学部は8人(同22人)と昨年に比べ志願者数の大幅な減少が見込まれる一方、理学部は48人(同28人)、農学部は21人(同13人)と増加が予想される結果となった。

 

 経済学部・薬学部・医学部健康総合科学科ではそれぞれ、出願者数が募集人員の目安未満に。前年度はいずれの学部・学科でも出願者数は募集人員の目安を上回っていた。出願者数の変化について、星野真弘推薦入試委員会委員長は、今後慎重に分析していきたいとしている。

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