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2016年9月20日

京大から国内首位奪回 QS世界大学ランキング アジア5位に上昇

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 英国の大学評価機関クアクアレリ・シモンズ(QS)社が毎年9月に発表している世界大学ランキングの最新版が6日に発表され、東大は昨年より順位を五つ上げて34位だった。昨年は京都大学に抜かれて2004年の発表開始以後初めて国内首位から陥落したが、今年は首位を奪回。アジア圏でも、昨年の8番目から5番目に順位を上げた。(表)

 

 東大は「学術評価」(100点満点)で昨年に続く満点、「企業評価」(同)でも全体で18番目の99・6点と高評価を得た。学術評価満点は全体で11校、アジアでは2校であり世界でもトップレベルに位置する。一方で「学生1人当たりの教員数」(同)では昨年比4・1点減の92・2点、「教員1人当たりの論文被引用数」(同)は0・5点減の64・4点で、総合点は2・2点減の82・6点。多くの大学が学術評価・企業評価の低下で総合点を下げたため、順位では昨年を上回った。

 

 国内2位の京大は「学生1人当たりの教員数」で東大を上回ったものの、その他の項目で昨年より評価を下げ総合点は3・2点減の81・7点。全体では順位を一つ上げて37位だった。東京工業大学(56位)、大阪大学(63位)、東北大学(75位)を合わせ、昨年と同じ5校が国内から100位以内にランクインした。

 

 アジアでは、昨年順位を大きく上げたシンガポール国立大学、南洋理工大学が今年もそれぞれ12位、13位に入った。共に外国人教員比率で100点、留学生比率で90点以上を取り、総合点でも90点を超えた。香港大学も、国際化関係の項目で高評価を得て東大を上回る27位に入った。

 

 他にアジアで東大を上回った清華大学(24位)は、国際化関係では低評価だが教員1人当たりの論文被引用数で東大に15・1点の差を付けた。アジアでは多くの大学が順位を昨年より上げている。

 

 総合順位で1位に輝いたのは、5年連続で米国のマサチューセッツ工科大学。2位にスタンフォード大学、3位にハーバード大学が入り、米国が上位3校を独占した。上位10校は米国から5校、英国から4校、スイスから1校で、顔ぶれは昨年と変わらなかった。

 

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この記事は、2016年9月20日号からの転載です。本紙では、他にもオリジナルの記事を掲載しています。

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