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2022年5月5日

3年ぶり対面新歓行事 日帰りの小旅行「オリ旅行」や「テント列」を実施

 

 新入生を迎え、本年度の東大ではここ2年実施されなかったいくつかの新入生歓迎行事が行われた。コロナ禍前の宿泊を伴う「オリ合宿」は行えなかったものの、本年度は日帰りの「オリ旅行」を4月1〜3日のいずれか1日に実施。さらに諸手続後新歓活動(通称「テント列」、本年度はテント新歓・屋内新歓)が3月28、29日に、サークルオリエンテーション(サーオリ)が3、4日に、駒場Ⅰキャンパスでそれぞれ3年ぶりに開催された。各行事の様子や参加者の声を紹介する。

 

オリ旅行 「気軽に話せるように」

 

 「オリ旅行」は「上クラ」(前年度入学の同じ名前のクラス)の数人が「下クラ」を引率する、首都圏が行き先の日帰りの小旅行。行き先やスケジュールは事前に上クラが決定する。文Ⅲ・14組の様子をのぞいてみよう。

 

 参加したのは上クラ8人、下クラ29人の計37人。参加者は事前に配られたキットで、当日の朝に抗原定性検査の実施を義務付けられていた。9時45分に駒場Ⅰキャンパスに集合し、下クラは前々日のプレオリ(駒場1号館で行われた懇親会)でできた友人と話すなどして出発を待つ。予定より数分遅れて、バスは目的地の東京ドイツ村(千葉県袖ケ浦市)へ向け出発した。

 

 途中レストランで昼食を取った一行は、14時ごろに東京ドイツ村に到着。上クラ1〜2人、下クラ4〜5人で6グループに分かれ、芝桜や桜などの咲く園内を散策することに。顔と名前がまだ互いに一致していない下クラは、まず自己紹介。上クラが話題を振りながら、出身高校や加入を考えているサークルについて話すなどし、親睦を深めた。

 

グループごと東京ドイツ村を散策

 

 途中、上クラのリーダーから通達が。グループごとに下クラ全員が映った写真を撮り、上クラが最も「センスがいい」と判断したグループは軽食をおごってもらえる、というもの。下クラはオリジナリティーのある写真を撮るための作戦を談笑しながら練り、より良い撮影スポットやポーズを探した。

 

 行程を終えて19時ごろに駒場に戻り、集合写真を撮り解散。下クラ同士や上下クラス間の交流が深まった。

 

下クラのコメント

・入学してすぐに全く知らない人と旅行に行くことに戸惑いを感じていたが、実際に参加するとクラスメートの多くと気軽に話せるようになった。上クラが男女混成で自由行動の班を組んでくれ、途中で組み直しもしてくれたので、男女の壁も薄くなりいっそう多くの人と話すチャンスがあった。クラスになじめないかもしれないという不安が消えたので、参加してよかった。

 

・地方出身で友達ができるか心配だったが、同じグループになったクラスメートと話す必要のある環境に置かれることで、結果的に打ち解けることができた。上クラと仲良くなる良い機会にもなった。

 

上クラのコメント

・下クラがこの時期に既に仲良さそうに話していることに驚くとともに、自分たちもこのような機会が欲しかったと思った。上クラで旅行の行程など共有できていれば、下クラにより楽しんでもらうことができた気がする。

 

 

テント列 「予想を上回る盛り上がり」

 

 新入生の入学諸手続後に行われる新歓活動では、コロナ以前は列になった各サークルのテント内から、代表者が新入生への勧誘を行っていたが、今年は屋内もルートに加えられた。28日は理科、29日は文科の新入生を対象にビラの配布などの勧誘が行われた。感染対策としてサークル代表者のキャンパス内入構人数は1日2人まで、新入生への勧誘活動は1回につき3〜5分といった規則が設けられた。

 

1年生のコメント

・新歓名物とは聞いていたが、予想を上回る盛り上がりで、勧誘もそこまで強くなく程よく楽しめた。

・ビラをまとめて配布するならテント列でもビラ配りする必要はないのではないかと思った。

 

参加団体のコメント

・テント列は想像以上に自分の団体の知名度向上に貢献した。新歓の観点から非常に重要な行事だと実感するとともに、コロナ前はこうだったのかと考えると感慨深さで胸が熱くなった。自分も新入生として参加して、知らなかったサークルとの偶然の出会いみたいなものがあったら良かった。

・(勧誘側にとっても)絶対に興味を持たなかったようなサークルを知る良い機会になった。

 

サーオリ「じっくりと話を聞けた」

 

 サーオリは新入生が自主的に選択した団体の新歓を受けるイベントで、参加団体は教室に分かれて自団体の紹介を行う。活動がオリエンテーション委員会の割り当てた場所のみに制限されるなどの感染症対策が実施された。

 

1年生のコメント

・自分で直接訪問できる分、じっくりと話が聞けた上にその団体の雰囲気も分かり、サークル選びの良い判断材料になった。

 

参加団体のコメント

・テント列と比べると落ち着いた雰囲気だった。じっくり話を聞いてもらえて、テント列に来なかった新入生も多く教室に来てくれた。特に文化系のサークルにとっては対面で説明会を行う貴重な機会になったと思う。

 

【記事修正】2022年5月5日午前0時27分 記事タイトルを変更しました。

【記事修正】2022年6月6日午後4時3分 転記ミスを修正しました。

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