SPORTS 2018年11月20日

アメフト 念願の1部リーグ上位昇格決める リーグ戦6戦全勝で優勝

 アメリカンフットボール部(関東学生1部リーグ下位BIG8)は11月18日、リーグ戦1試合を残してBIG8優勝を果たし、1部リーグ上位TOP8への昇格を決めた。チャレンジマッチを待たずして昇格が決まるのは、現在TOP8に所属する日本大学が、悪質タックル問題への処分としてBIG8に自動降格するため。東大はこの日のリーグ戦第6戦で攻撃のファインプレーが続出、守備も再三のピンチを切り抜け、BIG8最大の難敵である桜美林大との接戦を制した。今季最終戦となる第7戦は12月2日午前10時45分から、国士舘大学とアミノバイタルフィールドで戦う。

 

東  大|6387|24

桜美林大|7707|21

 

 リーグ戦で5戦全勝を誇る両チームの直接対決は前半、シーソーゲームの様相を呈した。第1クオーター(Q)、東大は最初の攻撃で、瀬戸裕介選手(経・4年)にボールを集めて順調に前進し、幸先よく先制のタッチダウン(TD)を決める。しかしトライフォーポイント(TFP:1回のTDにつき、直後に1回だけ与えられる攻撃権)では、決まれば1点追加となるフィールドゴール(FG)が外れてしまう。直後の守備では相手にTD、さらにはTFPのFGも決められ、6―7と逆転を許す。第2Qには東大がFGで3点を追加し逆転に成功するが、直後にキックオフでのリターンTDとTFPのFGを許し、点差を5点に広げられる。

 

 後半は一転、パントリターンからいきなり自陣4ヤードに迫られる最悪の滑り出し。それでも、中央を力ずくで突破しようとする相手を、3度にわたりゴールラインぎりぎりで食い止めることに成功する。すると4回目の攻撃で相手は、確実に3点を取りに行くFGではなく、決まれば6点追加と勝利に大きく近づくTDを選択。人の壁を乗り越えてゴールラインを割ろうとするが、東大はこれを何とか押し返し、追加点を与えない。

 

勝敗を分けた第3Q序盤のディフェンス。守備陣一丸でゴールラインを守り抜いた(撮影・吉良椋)

 

 ピンチをしのいだ東大は第3Q残り3分、瀬戸選手が再び魅了する。クオーターバック(QB)の伊藤宏一郎選手(文・3年)と入れ替わるようにパスを受けると、味方のブロックも手伝い、相手守備陣の間をすり抜けるようにフィールド右を快走。一気に60ヤードを駆け抜け、逆転のTDを決める。直後のTFPでは、決まれば2点を追加できるTDを選択。FGを読んだ相手守備陣からフリーになっていた大路航輝選手(経・3年)へのパスが成功。点差をFGで逆転されない3点に広げる。

 

逆転のTDを決めた瀬戸選手。自陣から一気に60ヤードを駆け抜け、充実感あふれる表情で倒れ込む(撮影・吉良椋)

 

 第4Q最初の攻撃では、この試合パスを投げると見せて自ら走るなど、相手をほんろうしてきた伊藤選手が、ボールを保持したまま大きく後ろに下がる。意表を突くランなど多くのプレーの可能性が予想される中、ここで伊藤選手が選択したのは、この試合初めてとなる40ヤード級のロングパスだった。大きく弧を描いたボールに吸い寄せられるようにフィールド中央に走り込んできたのは、東谷健人選手(工・3年)。危なげなくキャッチするとそのまま相手を置き去りにして、悠々とTD。値千金の追加点をチームにもたらす。

 

大きな追加点となるTDを決めた東谷選手に駆け寄る選手たち。このTDが決勝点となった(撮影・吉良椋)

 

 東大は攻撃を長く続けて時間を消費したいところだが、相手もここまで全勝の強敵。思うように前進できず、攻撃権を一度も更新できない。対照的に相手は、10~15ヤードの距離を確実に通す低く鋭いパスや、素早い上にタックルを食らっても倒れない強力なランで、順調に攻撃権を更新。東大は試合終了まで残り5分でTDを許し、3点差に詰め寄られる。なおも苦しい時間帯が続くが、試合終了まで残り4分に転機が訪れる。相手攻撃陣がパスを弾くと、こぼれたボールに中原愉仁選手(育・3年)がキャッチ。そのままボールに覆いかぶさるように地面に倒れ込み、勝負を決定づけるインターセプトに成功した。

 

 今季の東大は、勝負どころで好プレーが相次いだ。その秘けつは、楊暁達主将(工・4年)のこの言葉にあるかもしれない。「悪いプレーを引きずってもしょうがないので、今季はとにかく一つ一つのプレーに集中することを心掛けてきた」。この心掛けが、結果的に勝負どころで実力を発揮することにつながり、好プレーを生んだのだろう。今季全勝がかかる次戦も、一つ一つのプレーの積み重ねで結果につなげたい。

 

(小田泰成)

 

◇森清之ヘッドコーチの話

―今季リーグ戦でも1、2を争う難しい相手。勝利を掴めた要因は

しんどい試合になることは覚悟していたが、選手、スタッフを含めた学生たちが本当によく頑張ってくれた。

―1試合を残してBIG8優勝が決まり、来季のTOP8昇格が決まった。今の気持ちは

来年大変だなあと(笑)。保護者やOBの方々の喜ぶ顔を見てほっとしたのが一番です。

 

◇楊暁達主将(工・4年)の話

―勝利の要因は

毎試合意識してきた、一つ一つのプレーに集中することを、ビハインドの場面でも追いつかれそうな場面でも貫けたことが一番だと思う。

TOP8昇格が決まった

僕ら4年生としては「本当に頑張って欲しい」の一言。今年1年の取り組みが、来年戦う後輩に強さを与えることができたとしたらそれが一番うれしい。

 

2018年11月20日14:15【記事訂正】第2段落、第3段落の内容に一部誤りがあったため訂正いたしました。

2018年11月20日22:50【記事訂正】第1段落最終文「パントリターンからTDとTFPのFGを許し」とあったのは「キックオフでのリターンTDとTFPのFGを許し」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。

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