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2019年9月21日

硬式野球 五回以降毎回失点で慶大に大敗 先制するも投手陣踏ん張れず

 硬式野球部(東京六大学野球)は9月21日、慶應義塾大学と1回戦を戦い、4─13で大敗した。東大は二回に暴投と適時打で2点を先制。しかし先発の小林大雅投手(経・4年)は制球に苦しみ、三回に逆転される。継投に移った後も慶大に突き放され、打線は九回に梅山遼太選手(理・3年)の2点本塁打で追加点を挙げるのがやっとだった。東大は9月22日の第2試合で、慶大との2回戦に臨む。

 

二回、山下選手の適時打で生還した石元選手は、捕手のタッチをかいくぐる好スライディング(撮影・藤田創世)

 

東大|020000002|4

慶大|01302331X|13

勝:津留崎(慶大) 負:小林大(東大)

 

 打線は二回、先頭の青山海選手(育・4年)が左前打で出塁する。続く打者は、浜田一志監督が「左投手の先発が予想されたし、慶大とも相性がいい」ことを理由に起用した岡俊希選手(法・3年)。岡選手は期待に応え、しぶとく左前打を放って続く。その後1死一三塁となり、打席には山下朋大選手(育・4年)を迎える。すると、相手投手が初球を暴投。その間に三塁走者の青山選手が悠々生還し、1点を先制する。

 

 さらに、山下選手は追い込まれた後もファウルで粘ると、117キロの緩い変化球をしぶとく打ち、右翼線にポトリと落ちる適時打。この回2点目を取り、なおも安打と四球で1死満塁の好機をつくる。ここで辻居新平選手(法・4年)が左飛の間に三塁走者の山下選手がタッチアップを試みるが、本塁で憤死し、追加点を奪えない。

 

本塁を狙った山下選手だが、相手左翼手の好返球に阻まれタッチアウト(撮影・藤田創世)

 

 先発の小林投手は、9月14日の明大1回戦で延長12回を4失点にまとめる力投を見せた。しかし今日は「相手中軸に対して投げにくそうだった」と浜田監督が振り返る通り、二回には4番への四球をきっかけに1点を失う。さらに三回には簡単に2死を取った後、クリーンナップに二つの四球とエラーで出塁を許し満塁のピンチを招く。小林投手は粘れず、続く打者に右翼手の頭を越える走者一掃の適時二塁打を喫し、逆転される。

 

 浜田監督は、4四球と制球が不安定な小林投手を四回2死二塁の場面で降板させ、9月15日の明大2回戦で好投した大久保英貴投手(文Ⅱ・2年)に継投する。大久保選手は四回こそ無失点に抑えるが、五回、六回とそれぞれ失点。特に六回は三つの四球で出した走者を、相手4番が放った走者一掃適時打で返される。その後も東大は継投するが、七、八回にも四球で出した走者を生還させるなど計10四球を与え、投手陣の課題が露呈する。

 

 打線は三回以降、慶大投手陣からなかなか安打を放てず、追加点を奪えない。七回には安打と四球で1死一二塁の好機をつくるが、後続は三振と内野ゴロで凡退。八回には先頭の辻居選手がようやく今季初安打を放ち出塁するが、後続が2三振を喫するなど完璧に打ち取られる。

 

 なんとか一矢報いたい打線は九回、石元選手が今日2本目の安打となる三塁への内野安打で出塁。1人凡退した後、代打の梅山選手が追い込まれた後の140キロの高め直球をたたく。これが右翼スタンドまで届く本塁打となり、2点を返す。しかし反撃はここまで。慶大との実力差が浮き彫りになった試合だった。

 

2点本塁打を放ち生還する梅山選手(撮影・藤田創世)

 

 

(湯澤周平)

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