INTERVIEW / FEATURE 2014年3月14日

5年後どうなるかわからなくても夢を追いかけてベンチャーへ はあちゅうさんインタビュー3

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就職活動が厳しいといわれるなか、最近では大学1年生のころからその準備を始める人もいます。
社会人になってからも、必ずしも1社にずっと長く勤め続けるわけではなくなってきました。
はあちゅうこと伊藤春香さんは、大手広告会社からベンチャーへと転身しました。
それはどのような考えがあってのことだったのでしょうか。

―― はあちゅうさんは、新卒で電通に就職しました。

伊藤 広告の仕事をしたいとずっと考えていました。大学4年生のときに世界一周したときも、それに広告をつけて、企業から協賛を募りました。社会人になってからも気合い入れて仕事するぞ、と思っていたんですけど、配属の発表のときに、「伊藤は、中部支社」って言われてびっくりしました。

―― なぜ名古屋に配属になったのですか?

伊藤 わかりません……。新入社員が200人以上いて、中部支社は8人。第一希望は東京、第二希望は大阪で出したんですけど……。でも名古屋での生活はとても新鮮でした。初めての一人暮らし。地方都市に住むのも初めて。仕事も充実していました。中部支社は人が少ないので、新人でもすぐに企画書を書かせてもらえて、プレゼンを任されたりも。

―― それはアットホームで良い環境ですね。

伊藤 デジタル関連の部署に配属されたんですけど、「あいつ、ブログやってて面白いから、ちょっと呼んでみよう」っていう感じで、いろんな部署から声をかけてもらいました。

―― そんな中部支社時代はどれくらい続いたのですか?

伊藤 1年です。私はコピーライターになるのが夢だったので、1年後に試験を受けて東京本社のクリエーティブ局に異動し、コピーライターとCMプランナーの仕事を始めました。

―― 華形の職業という印象があります。

伊藤 とても忙しかったですが、同時にとても楽しかったです。会社にも愛着があって、人間関係も良かったし、このままコピーライターとして生きていくのかな、と思っていました。社外ではどんな活動をしようかな、どんな本を書こうかな、といったことは考えていましたが、まさか自分が転職するとは思いませんでした。

―― きっかけは何だったんですか?

伊藤 今の会社であるトレンダーズの社長の経沢香保子さんに誘われたんです。

―― おお!

伊藤 久しぶりにメールをいただいて、「仕事の相談があるので食事しましょう」と。何だろうと思って行ったら、「うちの会社に来ない?」って言われて。そうか、これが俗にいうスカウトか。ついに私にも来たか、と。

―― ドラマか映画みたいですね。

伊藤 食事しながら話を始めたときは、ぜんぜん転職するつもりなんてなかったんです。それが、1時間後には、もう行くって決めていました。

―― えっ なんて言われたんですか?

伊藤 「はあちゅう、5年後、何をしていたい?」って聞かれたんです。そのとき私は25歳で、30歳になったら何をしていたいかって考えたんですよ。私の一番大きな夢は、世界中を転々としながら本を書くという、ライフスタイルを実践することで、フランスに行ったら、フランスでの素敵な暮らしについて書くとか。でも電通にいたら、どんなに仕事が順調で、コピーライターの賞とかもらって評価してもらえたとしても、月曜から日曜までクライアントの仕事でパツパツだなと思ったんです。

―― パツパツでしょうね、やはり……。

伊藤 一方で、トレンダーズに転職したら、ベンチャーだからリスクはありますよ。5年後にどうなっているかまったく想像ができない。でも、自分の一番の夢にたどり着く可能性はゼロじゃないなって思ったんです。どうせなら、想像できない未来のほうが楽しいなって。

―― 思い切りましたね。

伊藤 それに、トレンダーズは上場することが決まっていました。上場前後のベンチャーを経験できるのはとても貴重なんですよ。今後、どんなキャリアを歩んでも、仮に電通に戻ることがあっても、上場前後のベンチャーの経験があれば、私だからできる仕事というものがあるはずだと思いました。

―― なるほど。リスクはあっても、貴重な経験が得られるわけですね。

伊藤 大手広告会社とベンチャーでは、仕事の仕方、スピード感がまったく違いました。まず、広報の仕事をする予定で入社したのに、いきなり、美容とコスメのサイトの編集長を任されたんです(現在は他社に事業譲渡)。ベンチャーでは数字に追われます。昨日の売り上げがこれくらい足りなかったから、今日はこんなことをしよう、という感じ。

―― 今はトレンダーズでどんな仕事をされているのですか?

伊藤 動画サービスの「ウーメディアチャンネル」のパートナー・マネージャーです。動画の収入で暮らせる人を増やすという、アメリカで生まれたビジネスモデルで、それを日本でやっているんですね。

―― コピーライターとはまた違ったお仕事ですね。これから自分の進路を考えなければならない学生たちに向かって、最後にメッセージをお願いします!

伊藤 やっぱり、自分の夢を大切にしてほしい、ということです。いろんな経験が糧になりますが、最終的な目標にたどり着けるよう、5年後、10年後を意識して、自分がいる場所を選んでいくといいと思います。

――本日はありがとうございました!

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(取材を終えて)
藤田和志(工学部4年)「学生時代に経験を多く積んだからこそ、自分が何をしたいのかを明確にわかっていたのだと思いました」

伊藤春香(はあちゅう)
慶應義塾大学法学部政治学科卒。在学中にブログを使って、「クリスマスまでに彼氏をつくる」「世界一周をタダでする」などのプロジェク トを行い、女子大生カリスマブロガーと呼ばれる傍ら、レストラン、手帳、イベントをプロデュースするなど、「はあちゅう」名で幅広く活動。
2009 年電通入社後、中部支社勤務を経て、クリエーティブ局コピーライターに。
2011年12月に転職し、トレンダーズでドクターエステ・コスメ専門サイト「キレナビ」の編集長に。現在は動画サービス「ウーメディアチャンネル」のパートナー・マネージャーを務める。会社員として働く傍ら、個人としてウェブサービスの運営や講演・執筆活動を続けている。催眠術師資格保有。

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