学術ニュース

2017年5月12日

情報理工石川教授ら、NEXCOと共同研究 高速道路走行中にひび検出 道路点検効率化へ

 石川正俊教授(情報理工学系研究科)らは4月19日、中日本高速道路(NEXCO中日本)と共同で、トンネル内を時速100キロで走行しながら幅0.2ミリのひび割れを検出する技術を開発したと発表した。石川教授らが研究開発した高速画像処理技術や高速小型回転ミラーを利用したもので、道路点検の効率化などへの貢献が期待される。

 

 従来、トンネル点検に当たっては交通規制を伴う詳細点検が不可欠だった。石川教授らは、時速100キロで走行しながら画像の中心にトンネルの損傷を捉え続けられる高精度な画像処理技術と高速小型回転ミラーを開発。画像のブレにより困難とされてきた高速走行中のひび割れの検出を実現した。また、照度も抑制できるため、一般車両の屋根の上に搭載可能なまで撮影機器を小型化することにも成功した。

 

 この技術を用いて詳細点検前にトンネル内を撮影することで、交通規制を行わなくても道路の損傷を発見できるようになる。情報把握の精度が上がり点検の信頼性向上や効率化が見込まれるほか、交通規制を伴わない日常的な巡回時にも異常を検知し早期に補修を行えるようになると期待される。石川教授らは2018年度の実用化を目指している。


この記事は、2017年5月9日号からの転載です。本紙では、他にもオリジナルの記事を掲載しています。

 

 

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