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2020年4月27日

東大生よ「ギアチェンジ」を 五神総長ら動画で新入生にメッセージ

 東大は12日、新型コロナウイルス感染拡大防止のために中止となった入学式に代わり、五神真総長、国立京都国際会館理事長の明石康氏ら4人の式辞、祝辞を公式ウェブサイトで公開した。本年度は学部生3118人、大学院生4519人が春季入学を果たした。

 

 本年度の入学式は12日に両国国技館(墨田区)で実施予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて3月18日に中止が発表されていた。中止を受け、入学式で登壇予定だった五神総長、太田邦史教養学部長、星野真弘理学系研究科長が式辞を、元国連事務次長の明石氏が祝辞をそれぞれ動画で述べた。

 

(右上から時計回りに)五神総長、星野理学系研究科長、太田教養学部長、明石氏(東大のウェブサイトより転載)

 

 五神総長は学部入学者に向けて、細かく定められた指導要領に沿って用意された学習内容をこなすという大学入学以前の学び方からの「ギアチェンジ」の必要性を主張。東大が備える資源を自身に適した形で積極的に活用するよう求めた。加えて「私たちは、皆さん全員に、学びの機会を途切れることなく提供していく」とし、新型コロナウイルス感染拡大に際して学生と教職員がそれぞれ知恵を絞りながら困難に立ち向かうよう呼び掛けた。

 

 明石氏は、現地の学生と積極的に討論した米国留学時や、ハンガリー事件に関する調査、カンボジアでの国連平和維持活動(PKO)といった任務を遂行した国連在籍時などにおける自身の経験を振り返りながら、現在の日本の大学が内向的になっていることを指摘。日本から発表される高レベルの論文数が減少していることなどに触れ「東京大学から、もっともっと世界を目指す人物が輩出され、その誰もが色々な国々に知己や友人をつくり、一緒になって世界の未来を創っていく日がやってくることを祈ってやみません」と述べた。

 

 太田学部長、星野研究科長もそれぞれ「本学での学びを通じ、多様な他者を尊重し、それぞれが志を抱いて人類社会の幸福のためにその持てる力を発揮し、活躍して頂きたい」(太田学部長)、「しっかりとした専門知識とその叡智を学び、未来社会に貢献して頂きたい」(星野研究科長)とエールを送った。


この記事は2020年4月21日号から転載したものです。本紙では他にもオリジナルの記事を掲載しています。

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