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2018年3月6日

THEアジア大学ランキング 東大は過去最低の8位 研究、教育で評価落とす

 英教育専門誌『タイムズ・ハイアー・エデュケーション(THE)』は2月6日、最新版アジア大学ランキングを発表し、東大は昨年から一つ順位を落として2013年の発表開始以来最低の8位だった(表)。13年から3年連続首位だったが、直近3年は7位から8位で低迷が続いている(図1、図2)。東大は論文引用数、国際化で昨年よりわずかに得点を上げたが、研究、教育で共に約5点下落。総合点も100点満点中69.1点で昨年より2.3点下がった。

 

 

 

 

 得点が下がったのは、5項目中研究、教育、産業界からの収入の3項目。研究(図3)では、東大を除く2018年の上位10校が軒並み点数を上げた中、5.1点下落して82.1点となった。教育(図4)では4.8点下落し、過去最低の75.9点に。順位も研究で3位から4位に、教育で2位から3位に下がり、「お家芸」ともいえる両項目で評価を下げる結果となった。産業界からの収入(図5)は0.7点下落して52.7点で、上位10校中最低の点数だった。順位も110位と、5項目中最も低かった。

 

 

 

 

 論文引用数は1.3点上昇し63.7点。低迷する国際化(図6)は1.6点上昇し32.2点だった。しかし東大を除く上位10校の平均点は論文被引用数で77.4点、国際化で69.4点と、世界のトップ校と大きく差がついている。国際化は2年連続で得点が上がっているものの、集計対象となる大学の増加や他大学の伸長により、東大の順位は急降下している(図7)

 

 

 

 総合首位は4年連続でシンガポール国立大学。昨年自身が塗り替えた最高点を、さらに1.1点上回った。2位、3位には清華大学、北京大学と中国の大学がランクイン。4位、5位、7位に香港の大学が入った。7位の香港中文大学は上位10校のうち最大となる5.1点の上昇で、初めての上位10校入りとなった。

 

 上位100校に入った日本の大学は、昨年より1校減って11校。京都大学が4.9点上昇して順位を14位から11位に上げた他、大阪大学も32位から28位に上昇し、順位を下げた東北大学に代わって日本3位に躍り出た。日本は今回発表された359校に、集計対象国中最多の89校を送り出した。

 

 THEのアジア大学ランキングは、2013年から毎年1回、同誌の世界大学ランキングと同じ「論文引用数」「産業界からの収入」「国際化」「研究」「教育」の5分野13指標で大学を評定。指標の重率はアジア向けに調整されている。学部生を教えていることや論文を1年で150本以上、12年〜16年の5年間で計1000本以上学術誌に掲載することなどの条件を満たした大学が集計対象となる。今回はアジア25の国と地域、350以上の大学の評定を集計した。

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