アメリカンフットボール部（関東学生1部上位リーグTOP8）は10月15日、法政大学と秋季リーグ戦を戦い、0ー20で敗北した。東大は法大の巧走を前に、序盤からタッチダウン（TD）を許す展開に。対する東大はランで着実に前進し、敵陣深くでTDを目がけギャンブルに出るも失敗。無得点で敗北した。東大は開幕戦から4連敗となり、リーグ内で唯一の勝ち点0。最下位に沈んでいる。（取材・川北祐梨子）
法大｜７ 10 ０ ３｜20
東大｜０ ０ ０ ０｜０
冷たく、時に横殴りの激しい雨が降りしきる中、大島健音（文・3年）のキックで試合開始。第1クォーター（Q）、先攻の法大はランで東大ディフェンスを巧みにかわして早くもTD。トライフォーポイント（TFP）も決められ、東大は7ー0とビハインドを背負った。続く攻撃も法大ディフェンス陣に阻まれるもどかしい展開が続いたが、4th Downには林新太郎（文I・2年）の大きなパント。法大に自陣1ヤードからの攻撃を強いる。続いて東大はインターセプトで攻撃権の奪取を試みるも僅かに届かず。自陣27ヤードへと大きく前進を許し、流れを引き寄せることができないまま第2Qに突入する。
第2Q冒頭、大島のタックルで法大のさらなる前進を阻むも、フィールドゴール（FG）で3点を追加され、10ー0に。攻守交替で東大の攻撃となるが、ここであえなくファンブルロスト。自陣30ヤードから再び法大の攻撃となる。法大はパスで前進した後、QB谷口雄仁の東大ディフェンスのサイドを突くランで一気にTD。TFPも難なく成功させ、点差を17点に広げた。対する東大は続く攻撃で、ランを駆使して前進。法大の固いディフェンスを地道にこじ開け、1st Downを4回更新して敵陣14ヤードへ到達した。ここで4th Downを迎えた東大はFGを試みたが、洞俊樹（経・4年）の足から放たれたボールはゴールポストを直撃。貴重な得点機を逃した。
第3Qは東大の攻撃から。オフェンス陣がこじ開けた細い道をWR洞が突き進み、自陣深くからフィールド中央へとボールを運ぶロングゲイン。林、QB風間瑛介（養・3年）もランで続き、敵陣6ヤードまで到達。残り2ヤードで1st Downを得られるこの場面で、東大はランプレーでTDを狙うギャンブルに出る。QB風間はRB伊佐治蓮（文・4年）にボールを渡すフェイントの後、自らボールを抱えてエンドゾーンを目指すが、これを見逃さない法大・LB川村智紀のタックルに阻まれギャンブル失敗。またも無得点で攻守交替となる。
後がない第4Q、QB風間がロングパスを試みフィールド中央付近に投じたボールは、インターセプトで法大の手に。攻撃権を失うとFGを決められ、20ー0。しかし東大は洞がサイドラインぎりぎりを走り抜けるランで驚異の52ヤードを進み、最後の得点機を得る。残り時間が少ない中、タイムアウトを何度も取ってTDを狙うも、ミスも出てゴールラインを越えることができない。そのまま無得点で試合終了となった。
中矢陽斗主将（工・4年）のコメント
TDなし、無得点という結果に終わった。（無得点で敗戦した）早稲田大学戦から、意識を変えて取り組んできた。その結果ゴール前に迫る場面もあったが、点が取れなかったことが悔しい。約1か月後の慶應義塾大学戦は、上位リーグに残るためにも絶対に負けられない戦いになる。これまでの練習の方向性が間違っていたわけではないと思うので、今まで以上にしっかり取り組んでいく。
森清之ヘッドコーチのコメント
まだ力不足。法大が一枚上手だった。ディフェンスではDLが法大のOLに押される場面が多かった。また、東大オフェンスはゴール前や4th Downの勝負所で法大をしっかりブロックしきれなかった。ミスもあり、ゴール前で得点することができなかった。しかし（本来）どうしようもないほど力の差があるわけではなかった。歯車がかみ合えば接戦になり、勝機もあったと思う。
次戦まで約1か月ある。（東大には）若い選手が多く、前の試合と比べて良くなっている選手や練習で進歩を見せている選手も多い。それだけにもう一度、フィジカル、技術全て含めてフットボール選手としての力量をつける練習をして臨みたい。
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