文化

2022年9月4日

【知のrecipe】残暑を乗り切る! 旨辛麺

 暑い! 9月に入っても続く残暑に、どうしても食欲が落ちている。この暑さでは麺類ばかりに走ってしまうが、うどんもそうめんもそばも、めんつゆだけで食べていては飽きが来る。野菜やタンパク質も不足しがちだ。東大卒の食文化研究家スギアカツキさんに、一味違った麺類で、夏野菜がおいしく食べられるレシピを聞いた。

 

 

旨辛麺

 

 

 

 夏野菜をおいしく楽しみたい。でもどうやって料理をしたらいいのかいまいちよくわからないですよね。難しく考える必要はなく、そのまま生で食べたり塩ゆでするだけの調理が最高です。ゴーヤ、トウモロコシ、トマト、ズッキーニなどお好みの野菜を選ぶ楽しみもお忘れなく。

 

 今回はそうめんやうどんを使って猛暑を乗り切れるような濃厚な味付けの「まぜ麺」をご提案しています。つゆにつけて食べる冷やし麺とは違ったメニューを作れるようになると料理のバリエーションも広がります。そして「手」で和えることのすばらしさも体験してみてくださいね。

 

 

材料

 

素麺 2束分(注1)
お好みの夏野菜(オクラ、パプリカ)(注2) お好み量
サラダチキン 1/2パック
刻みたくあん 大さじ1分
キムチ 大さじ2~3
焼肉のたれ 大さじ2
ごま油 大さじ2
塩(野菜をゆでる用) 適宜
(注1)うどんの場合は1玉分  
(注2)今回はオクラ2本、パプリカ(赤・黄)を合計1/4個分にしました。

 

レシピ

 

(1)夏野菜を1分間塩ゆでにする。オクラはそのままゆでて食べやすいサイズにカット、パプリカはあらかじめ細切りにしてからゆでる。ゆでた野菜はザルにあげておく。

 

(2)サラダチキンは手もしくは包丁で細かくほぐしておく。ほぐしたタイプを購入してもよい。

 

(3)そうめんを規定時間よりも30秒早い時間でゆでて冷水で冷やしてザルにあげる。水気はなるべく切っておく。

 

(4)ボウルの中にそうめん、野菜、サラダチキン、たくあん、キムチを入れて、焼き肉のタレとごま油を加えて全体をよくあえる。手で混ぜた方が味がなじみやすい。味見をして味が足りないようであれば調整する。

 

(5)器に盛り付ければ完成。

 

 

記者が挑戦

 

 

 

 まずはレシピ通り、オクラとパプリカで作ってみた。沸いた湯にオクラを入れると産毛が潤い、鮮やかな緑になる。サラダチキンは手で裂きながら何切れかつまんでしまった。市販のたくあんは1人分には多いので、購入したおにぎりの付け合わせを取っておいて使う。

 

 

 

 

 ボウルの中の材料に調味料を掛けると、やや不安になるくらい焼き肉のたれとごま油の量が多い。しかし、意を決してもみ込んだところすぐ麺になじんでしまった。手でしっかりもむ良さはここにある。そうめんでなくうどんを使ったが、麺が太い分味が足りないと感じたためキムチを追加した。

 

 

 

 

 甘口の焼き肉たれだからか辛味はあまり感じない。たれのコク、キムチの酸味、ごま油の香りが混ざり合い、ジャンクでガッツリしているのにどこか健康的だ。時折さくさくしたたくあんが伏兵のように現れ、食感の単調さをなくしている。麺を先に食べ終わっても、濃いたれに漬かった具材はそれだけでおいしい。

 

 食事中、温泉卵を落とすことを思いついた。この味ならキュウリやナスも合いそうだ。翌日その具材で作ってみたところ、また違った味が楽しめた。

 

 調理時間は15分程度。野菜をゆがいた湯で麺もゆでるので、鍋は一つで十分だ。撮影のために皿に盛り付けたが、あえた器のまま食べたって構わない。どこまで楽に作れるか極めるのも一人料理の楽しさだ。

 

 1人で作り、1人で食べることも多い夏の昼食。手で麺をもむ手順にひるんでも、自分だけならハードルが低い。まだまだ続く暑い夏、自分好みの味の探求に取り組んでみては?【広】

 

 

【関連記事】

【知のrecipe番外編】東大卒食文化研究家 スギアカツキさんに聞く!「食のコーディネート力」の磨き方

 

【知のrecipe】身近なあの人と一緒に! 旅するお好み焼き

 

【ひとこまの世界 おうちver.】キッチン道具清掃奮闘記

koushi-thumb-300xauto-242

タグから記事を検索


東京大学新聞社からのお知らせ


recruit

   
           
                             
TOPに戻る