東大と大和ハウス工業は9月29日、記者会見を開き、東大住宅都市再生研究センターの新設を発表した。東大で3例目のエンダウメント型研究組織として設立され、大和ハウスからの10億円の寄付の運用益で永続的に運営する。少子高齢化や気候変動など現代社会の複合的な課題に、住宅・都市再生の観点から分野横断的に取り組む。
会見は大和ハウスから2014年に寄贈されたダイワユビキタス学術研究棟(本郷キャンパス)の、同社創業者の名を冠した石橋信夫記念ホールで開かれた。藤井輝夫総長は「何をしたら儲かるかという発想でことにあたるな。どういう商品が、どういう事業が世の中のためになるかを考えろ」という石橋氏の理念は、世界の公共性に奉仕するという東大の使命に共鳴すると語った。
研究センターでは①新たな学術領域の形成、②住宅都市マネジメントの技術革新、③政策の構想と制度の設計──を目指す。センター長の小泉秀樹教授(東大大学院工学系研究科)は、政策や制度を立案し、国や自治体に提案することで「実際に世の中を変えていく」と意気込みを述べた。当面は郊外住宅団地の再生を主な研究対象とする。
大和ハウスの芳井敬一代表取締役会長はセンター設立の背景として、同社の郊外住宅団地の再生事業を紹介。創業者の理念に照らし、研究成果が自社の利益を超えて社会で共有されることへの期待を述べた。
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