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2015年1月15日

東大英語ディベート部、即興英語ディベート・アジア大会でベスト16

「香港における学生デモの是非」などの議題と肯定か否定か、の立場をその場で決められた選手が、短時間で主張を練って議論する。第三者の審査員に、より説得力があると判断された立場を勝利とする競技が即興英語ディベートだ。

2014年10月2~9日に、即興英語ディベートのアジア大会がマレーシアで開催された。この大会では、選手は2人組で戦う。東京大学英語ディベート部に所属する加藤彰さん(公共政策大学院・修士2年)と吉丸一成さん(公共政策大学院・修士2年)は、日本人新記録のベスト16入りを果たした。

ディベート写真(左:加藤さま、右:吉丸さま).jpg               (左:加藤さん、右:吉丸さん)

加藤さんと吉丸さんは1年生からの部活の同期で、共に即興英語ディベートを続けて6年目になる。自分たちがペアで出る最後の国際大会を、納得のいく形で終わらせるとの意気込みでアジア大会に臨んだ。

2日間にわたる予選の初日は議題の知識が足りず、思う議論ができないなど苦しんだ。その日の夜に2人で話し合い、そろって「やるしかない」と気持ちを切り替えたという。「要点を整理して主張する」「相手の発言の弱点を徹底して指摘する」など即興英語ディベートの基本に戻ることで、2日目は全試合で1位となり予選を突破。従来の日本人記録のベスト24入りを果たした。

「この勢いで次も勝てるのではないかと思いました」と口をそろえた2人は、次の試合でも基本を意識することに努めた。また部活の後輩の応援が何よりの力になったという。日本人史上初のベスト16入りを達成した。

2人は1年生で即興英語ディベートを始めた。入部当時は、試合の抽選で東大との対戦が決まった他のチームが喜ぶなど、東大の即興英語ディベートの国際的な評価は低かったという。在籍する6年のうちに、吉丸さんが世界大会の非英語圏出身者枠で優勝するなど戦績は向上する。

東大の成長と共に歩んできた2人にとってはベスト16入りよりも、敗退した準々決勝が印象深かったと話す。準々決勝の他のチームはそろって世界の名だたる強豪校。負けたものの「東大が世界の強豪校と戦えるレベルになったことが実感できました」と共に語った。

2人は今後の目標を「社会に出た後も、即興英語ディベートで培った力を生かすこと」と語った。即興英語ディベートで新たな記録を打ち立てた2人の、さらなる活躍に期待だ。

(取材・撮影 矢野祐佳)

この記事は、2015年1月13日号からの転載です。本紙では、他にもオリジナルの記事を掲載しています。

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