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2023年4月8日

前期教養、ダイバーシティ&インクルージョン関連授業を拡大

 前期教養課程は本年度「D&I」(ダイバーシティ&インクルージョン)に関係する授業を新設した。年間で12こまを「D&I科目」として開講し、植民地主義研究や障害学などの分野の観点も盛り込んだ授業を展開する。学内D&Iの推進につなげる考えだ。

 

 

 「D&I科目」として講義形式・演習(ゼミ)形式の各6こまを新設。講義形式の授業は総合科目として開講される(表)。前期教養課程では、近年受講者数が増加傾向の「ジェンダー論」や21年度開設の「ジェンダー論【社会科学】」「ジェンダー論【人文科学】」の授業がすでにあり、引き続き開講される。教養学部・総合文化研究科でD&Iの推進を行う清水晶子教授は「D&I教育が大幅に拡大して展開され」るとし、駒場キャンパスSaferSpace(KOSS)との協働により「従来しばしば見過ごされてきた存在や経験や思考が、どのような学術的な分析と考察に結実してきたのか、その蓄積の上で私たちはどう思考し行動すべきなのか。東京大学における教養教育の重要な一環として、それを共に学び、考える機会をつくっていく」とコメントしている。

 

 東大は学内構成員のD&Iに関する意識改革に取り組んでいく方針を重ねて示している。昨年には東大が目指す指針として「東京大学 ダイバーシティ&インクルージョン」宣言を制定。前期教養課程の学生向けに学習管理システム(ITC-LMS)で閲覧可能な動画も21年に公開している。16日には授業の拡大展開を記念するシンポジウムも開催予定で、すでに定員を超える応募があった。

 

後期・大学院では全学のGX関連科目整理も

 

 東大は本年度、全学部の後期課程生が受講できる授業群(全学部共通科目)と全研究科などで受講できる授業群(大学院共通授業科目)で、GX(グリントランスフォーメーション)関連科目を整理して示した。「見える化」によって、学生の意識向上や関連教育・研究の発展を図るという。

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