東京大学新聞社は3月28、29日、東大の春期新入生を対象にアンケートを実施し、2820人から回答を得た。アンケートは毎年新入生が入学する時期に行っており、受験や大学生活、進路への意識や社会問題への賛否などを質問している。昨年との比較などから、今年の傾向を分析した。(本文中の割合は小数第1位を四捨五入) (構成・高橋柚帆)
科類別の進学希望先
進学希望先(学校推薦型選抜での入学者は内定進学先)を聞くと、文Iは法学部が87%、教養学部が5%、文Ⅱは経済学部が91%となった。文Ⅲは文学部が46%、教養学部が21%となり、文I、文Ⅱよりも進学希望先が分かれた。理Iは59%の工学部に続き、理学部が30%となった。理IIは工学部(22%)、農学部(18%)、理学部(18%)、薬学部(17%)の順に並んだ。未定の割合も18%で全科類の中で最高となった。学部・学科選びで重視するものには、例年と同じく9割越えの95%の新入生が「自分の興味」を選んだ。「就職の強さ」が29%、「研究成果」と「教員」が11%と続いた。
大学院
大学院進学について、修士・博士課程いずれかまでの進学を考えている新入生は47%となった。文系は20%、理系は66%が修士・博士課程いずれかを考えていると回答した。文系の中で大学院進学を希望する割合が最高だったのは文Ⅲで27%だった。文系は30%、理系は4%が大学院に進学するつもりはないと回答した。博士課程までの進学を考えている新入生は13%だった。
卒業後の進路
学部卒業後または大学院修了後に希望する進路として、49%が「民間企業」、30%が「研究職」、19%が「公務員」と回答した。「未定」は22%となった。
将来への不安
将来について不安に思うものを尋ねると、例年と同じく「就職」が50%と最多となった。「後期課程への進学」が34%、「収入」が33%、「結婚」が29%と続いた。「不安はない」は16%だった。