さまざまなデバイスに組み込まれ、日々の生活を動かす電子回路は、素子と呼ばれる無数の部品から成るという。それら一つ一つは小さな要素に過ぎないが、互いに結び付くことで複雑な機能を実現しシステムを駆動する。今年の五月祭のテーマ 「心を駆動する。」は、そうした電気回路の働きと、祭りで動く人の心を重ね合わせたものだ。電気回路と同じく、大学は日常生活では表立って意識されることが少ない。無数の人々が結び付き、さまざまなアイデアが生まれる大学。本特集では東京大学新聞社が独自に選んだ9企画を全3回にわたって紹介する。普段は目にする機会が少ない学術や課外活動で心を動く体験を味わってみてはどうか。 (情報は5月2日現在。紹介文、画像は全て各企画提供) (構成・岡拓杜)
産地直送「漁師のアジフライ」
私たち国際水産開発学研究室は、持続可能な水産業の実現を目指す研究室です。昨年に続き、最高においしいアジフライを皆さんにお届けします!
普段は漁業政策の効果検証や消費者を対象とした購買実験などを通して、社会科学の視点から研究を行っています。そんな研究活動でご縁のあった長崎の漁業組合様が生産されているのが、今回お届けするアジフライ。揚げ物の中では少し目立たないアジフライですが、あなどるなかれ!長崎のマアジは、「日本一」と評する漁業者さんも多い極上品。お刺身でもいただける最高鮮度のマアジを使っているんですが、それをフライにしちゃうのがとってもおいしいんです!
薄めに仕上げた衣がアジの旨味(うまみ)を引き立たせ、かむたびにあふれる上質な脂に、思わず笑みがこぼれます。本当にうまい魚には、塩もソースも要りません。地方に行くたびに魚を買いあさり、毎週のように市場に通う魚好きである寄稿者も、絶対に食べてほしいと思える一品です。
そんな絶品アジフライ、昨年は予想をはるかに上回る大好評で、数十分お待たせしてしまうこともありました。今年は調理体制を大幅強化してお待ちしていますが、早々の売り切れが予想されます。ご興味を持っていただけた方は、ぜひお早めに工学部広場E8までお越しください。
【団体名】 国際水産開発学研究室 【開催日時】 5/24(土)、5/25(日)終日 【開催場所】 工学部広場E8 【所要時間】 10分 |
東京大学運動会躰道(たいどう)部演武会
五月祭では東大躰道部員による華麗な演武をご覧いただけます。演武会では黒帯部員による、空手の型に相当する「法形」、組手に相当する「実戦」、演劇の殺陣に相当する「展開」という躰道の3競技を披露いたします。躰道特有の体の使い方である「操体」を用いた躰道の攻撃は刺激的で圧倒されるでしょう。昨年度に引き続き、今年もたくさんの方のご来場をお待ちしております。技術や創造性、表現力を磨き上げた大迫力の演武は必見です!
東京大学運動会躰道部は、空手にバク転やバク宙などのアクロバットを組み合わせた新しい武道である躰道の稽古を通じて、躰道の追究と人間性の向上を目指しています。大会戦績も目覚ましく、東大躰道部は創部25年目ながら全国学生大会で前人未到の16年連続総合優勝を達成しており、2017年度には東大総長賞も受賞しました。全員が躰道未経験から始めて活躍しており、1年生から大会出場の機会があることも大きな魅力の一つです。普段は朝練と週3回の正規練習を行い、仲間思いで躰道に真摯(しんし)に向き合う最高のコミュニティー・部員と共に稽古に励んでいます。
【団体名】 東京大学運動会躰道部 【開催日時】 5/25(日)午後5時30分〜午後6時(午後5時25分開場) 【開催場所】 七徳堂 【所要時間】 約30分 |
限界集落が日本酒をもってきたぞ
本企画は、東大生が現地に赴き地域課題の調査・提言を行う「フィールドスタディ型政策協働プログラム(東大FS)」の一環として、人口31人の三重県南伊勢町・道行竈(みちゆくがま)と連携して生まれた「日本酒プロジェクト」です。耕作放棄地の活用を目的に地域で育てた酒米を元に醸造された日本酒を中心に、南伊勢町の魅力を五感で体験していただける企画をお届けします。
今回の五月祭では、日本酒の試飲に加え、特産品を使用したオリジナルのおつまみ、さらにはそのままでも、日本酒と合わせてカクテルにしても美味しいオレンジジュースの提供も予定しています。また、お話し好きな現地の方々との交流を楽しむことができ、現地での活動の様子や地域の暮らしぶりを伝える映像・資料の展示も行う予定なので、集落の人々の温かさや自然の魅力を肌で感じていただけます。
本企画には、東大FSの現役生のほか、卒業生や三重県にゆかりのある団体も協力。東京から地域とつながる新しいコミュニティーづくりを目指しています。お酒が好きな方も、地域に関心のある方も、首都圏にいながら地方の魅力に触れられるこの機会に、ぜひ気軽にお立ち寄りください。皆さまのご来場をお待ちしております。
【団体名】 限界集落『道行竈』の日本酒プロジェクト 【開催日時】 5/24(土)、5/25(日)終日 【開催場所】 法文1号館(西)2階文215 【所要時間】 10分~30分 |