文化

2023年12月26日

【受験生へのエール】初詣に! 本郷・駒場周辺の寺社紹介①

 

 共通テストまで残された時間もわずか。混雑による各種感染症への罹患が懸念される中、初詣に行くか迷っている受験生もいるだろう。駒場キャンパス、本郷キャンパスの周辺にある著名な寺社のうち、四つを取材した。この機会に来年の初詣の予定について考えてみてはいかがだろうか。今回は本郷周辺の神田神社と西教寺を紹介する。(取材・渡邊詩恵奈)

 

神田神社 〜家康も参拝した必勝祈願の「聖地」〜

 

取材協力:権禰宜(ごんねぎ)・加藤哲平さん 

創建:730年

赤門から徒歩約20分

 

神田神社本殿
神田神社本殿

 

 多くの会社員が行き交うオフィス街に神田明神として親しまれる神田神社はある。

 

 大己貴命(おおなむちのみこと)、少彦名命(すくなひこなのみこと)、平将門命の三柱が祭られる。起源は730年、出雲氏族の真神田臣(まかんだおみ)が、縁結びの神様として信仰され、出雲大社のご祭神でもある大己貴命を現在の大手町に祭ったことに由来する。1309年には将門塚周辺で頻発した天変地異を恐れ、除災厄除の神様として知られる平将門公を祭り二柱の御祭神に。徳川家康公が関ヶ原の合戦に臨む際に戦勝を祈願し、天下統一を果たしたことで江戸幕府の尊崇する神社となり、1616年に江戸城の鬼門にあたる外神田に移された。明治には天皇の謀反人である将門公が摂社の将門神社に還され、本殿には商売繁盛の神様でえびす様として有名な少彦名命が祭られたが、1984年には将門公も本社祭神に復帰した。

 

 神田神社は商売繁盛のご利益を求めるビジネスマンに加え、平将門公の勝負運にあやかりたいと多くの受験生にも参拝されている。特に参拝客が多いのが初詣の時期だ。三が日のみならず、15日ごろまでは混雑しているが、そのにぎやかな雰囲気も神田神社の魅力だ。

 

 東大との交流も深い。東大盆踊りサークルの講師である孝藤右近さんが、神田神社恒例のアニソン盆踊りの振り付けをした縁で、納涼祭りには東大盆踊りサークルが毎年リードダンサーとして参加しているという。

 

 「神様は合格させてくれるのではなく、努力を見てくれるだけです。今まで充分勉強している皆様には最後は神頼みで、リラックスし、自信を持って東大受験に臨んでもらえればと思います」

 

 

権禰宜の加藤哲平さん
権禰宜の加藤哲平さん(撮影・渡邊詩恵奈)

 

西教寺 〜戦火を生き延びたもう一つの「赤門」〜

 

取材協力:住職・村松雅文さん

創建:1630年

赤門から徒歩約10分

 

西教寺表門
西教寺表門

 

 東大前駅や弥生キャンパスから近い閑静な住宅街に西教寺はある。

 

 西教寺は、常州那珂郡(じょうしゅうなかぐん)に住んでいた村松左衛行武が親鸞聖人(しんらんしょうにん)の弟子となり、一宇の堂を建立したことが起源であり、10代目住職が江戸、神田金助町(きんすけちょう)に一寺を建立した。本山は京都にある西本願寺。1657年の明暦の大火で被害を受けたことを契機に、江戸再建の一環で現在の文京区向丘に移転した。朱色で塗られた表門は東大同様「赤門」と呼ばれ、1874年に徳川家の重臣・酒井雅楽頭(さかいうたのかみ)家の屋敷から移築されたという。焼失した赤門は再建してはならないという慣習があったため現存する赤門は少なく、1980年に文京区の有形文化財に指定された。境内には赤門に加え、明治時代に再建された本堂や客殿などの木造建築が関東大震災や東京大空襲により失われることなく残っている。

 

 本山・西本願寺の先代、先先代の門主が東大出身ということで、コロナ禍以前は西本願寺門主による勉強会がしばしば西教寺で開かれていたという。大晦日の除夜会(じょやえ)には除夜の鐘を打ちに近所の人々や観光客が集まり、近くに住む門信徒が新年のあいさつに訪れるなど、地域との関わりも深い。実家が本郷周辺にあり、西教寺に墓参りに来る東大生や、自分の輝かしい時期を思い起こして、本郷周辺を散策し、西教寺に立ち寄る東大の卒業生も多いそうだ。

 

 「体調維持が第一かと思いますので、その上で実力を発揮し、成果が出せることを願っております」と村松さんは語った。

 

住職の村松雅文さん(写真は村松さん提供)
住職の村松雅文さん(写真は村松さん提供)

 

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