キャンパスライフ

2021年11月17日

企画はどう作られる?一つの企画が出来上がるまでを徹底取材!~コロナ禍における東大みかん愛好会の挑戦~

 駒場祭には例年多くの団体・クラスが出展し、それぞれ多彩な企画を用意している。だが、それらの企画がどのように出来上がっているのか、その過程でどういった紆余曲折(うよきょくせつ)があったのかといった、企画の制作段階についてはなかなか知ることがないのではないか。そこで今回は、毎回ゼロから企画を作り上げ、多くの来場者を楽しませてきた東大みかん愛好会に取材し、企画の制作秘話に迫った。(取材・川田真弘)

 

今年も多種多様な企画をオンラインで提供

 

 「みかん愛好会の理念は、みかんの消費量を増やすことです」。こう語るのは、駒場祭企画責任者の山田健登さん(理II・2年)だ。みかん愛好会はこの理念の下、みかんの魅力についてより多くの人に知ってもらえるよう活動を精力的に展開。毎年五月祭・駒場祭に出展し、多種多様な企画を自分たちの手でゼロから作り上げ、訪問者を楽しませている。

 

 今年度は、①みかんについての受験生向けセミナー、②みかんをモチーフとしたビンゴ大会、③みかんについてのクイズ大会、④みかんを使った料理動画配信、⑤みかんの品種紹介パンフレット配布の5本から成る企画を準備した。各企画の詳細は(図)の通り。コロナ禍において対面での活動が制約される中、いずれの企画もオンライン開催となっている。

 

 

ゼロから案を出し、企画を作る

 

 企画が始動するのは駒場祭の約3カ月前の8月上旬。まずは、みかん愛好会の中で企画に参加したい人を募集し、集まった企画構成員らでゼロから案出しを行った。みかん愛好会では、過去の企画を踏襲するのではなく、毎度白紙の状態からアイデア出しを行っているため、回ごとに違った企画を展開できているという。

 

 9月初めには企画内容の大枠を決定。企画ごとに小さな班を作り、各班リーダーの下、詳細な企画内容を詰めていく。こうして9月下旬には大体の企画内容が決定。その後は運営面など細かい事項を詰めていく。直前にはリハーサルをしつつ、SNS を駆使した広報も欠かさず行い、当日の多くの集客を狙う。「これらを通じて、それまで別々に作り上げてきた企画を一つにまとめ上げて一体感を出していきます」

 

 

直接みかんを提供できないコロナ禍での挑戦

 

 昨年度以来の五月祭・駒場祭では、オンライン化に伴い、人手が足りないなど勝手が分からないことが多かった。今回の企画準備に当たっては 30 人という比較的大人数が集まり、グループに分かれて組織的に準備ができたという。各グループのリーダーには入部から日の浅い人も多く動員。ベテラン部員がヘルプとして各リーダーを支えた。「これにより、期待以上の内容の企画がいくつもできました」と山田さんは手応えを語る。

 

 反面、オンラインが中心の活動の中で、部員間での交流に苦労した。日々の会議は Zoom を使用することが多かったが、それだと交流が十分に深まらないため、グループごとに対面で作業を行う機会を設けるなど工夫。会議とは別に Zoom での親睦会を頻繁に開催するなど、部員間の交流促進を図った。

 

企画に向け、対面ミーティングを行った(広報用にマスクを着用せず撮影、写真はみかん愛好会提供)

 

 コロナ禍以前では、来場者にみかんやその加工品を提供し、直接楽しんでもらっていた。愛媛県と協力してみかんジュースが出る蛇口を準備したり、さまざまな品種のみかんを食べ比べて味の違いを確かめるコーナーを設けたりもしていた。また、屋台を開き、イングリッシュマフィンやみかん揚げ餃子をはじめとする、みかんを使った料理を来場者に販売していたという。

 

2019 年開催の駒場祭で行った屋台。みかんを使用したイングリッシュマフィンを来訪者に販売した(写真はみかん愛好会提供)
19年開催の駒場祭で行った食べ比べの企画。4種のみかんを来訪者に提供し、食べ比べを体験してもらった(写真はみかん愛好会提供)

 

 このように直接みかんを楽しんでもらう企画は現在のコロナ禍の中では難しいが、それでも多くの人がみかんを楽しむことができるように企画を工夫したと山田さんは語る。それが冒頭で示した多種多様な参加型の企画につながったのだろう。

 

手元にみかんを用意して楽しんで

 

 第 72 回駒場祭は、11 月 21 日~ 23 日に開催予定。この3日間の中で、みかん愛好会は5種類の企画を、毎日少しずつ内容を変えつつ訪問者に提供する。企画構成員は、最大限の感染対策を講じつつ駒場キャンパスに集まり、企画をキャンパスから配信するという。「今年はみかんを直接渡すことはできませんが、みかんをもらったのと同じくらい、いやそれ以上の楽しさを与えたいと思います」と山田さん。副責任者の新恭虎さん(経・3年)も「身近なみかんについて『え? そうなのか!』と思える情報をたくさん配信していこうと思っているので、ぜひお手元にみかんを用意して楽しんでください」と来訪者にメッセージを送った。

 

山田健登(やまだ・けんと)さん (理Ⅱ・2年) 東大みかん愛好会で駒場祭企画責任者を務める。
新恭虎(あたらし・やすとら)さん(経・3年) 東大みかん愛好会で駒場祭企画副責任者を務める。

 

 

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