キャンパスライフ

2018年4月5日

【東大今昔物語】自ら開塾する東大生たち

1963年1月16日発行号の紙面

 

 

 4月は大学の新歓期。新入生に食事をごちそうしてサークルや部活に勧誘するこの時期は、上級生の出費がかさむ。貯金を泣く泣く切り崩す人もいるだろう。

 

  高時給の教育系アルバイトで稼ぐ東大生は多いが、塾バイトのもうけ具合は昔から好調だったようだ。1963年1月16日発行の紙面には『灰色の季節に稼ぐ東大生進学塾は花ざかり』という見出しが躍る。塾講師として雇われるだけでなく、「自分の理想を生かした塾をやりたい」などと自ら塾を開く東大生もいたようだ。東大生が指導する学習塾は62年4月から63年1月までで少なくとも20誕生し、開塾から半年で200人以上の生徒が集まった例も。大学生としての経験を生かし生徒に「将来に役立つ本物の実力を体得させる」といった指導方針を掲げる塾もあった。

 

 指導方針を体系化して塾を開く際の、受験や大学での学びを通して得たものを伝えたいという思いは、塾や家庭教師バイトにも通ずるものだろう。大学時代の貴重な時間を使ってバイトをするなら、ひたすらバイト三昧の「バ畜」とならず仕事にやりがいを見出したいものだ。

 


この記事は2018年4月3日号からの転載です。本紙では、他にもオリジナル記事を掲載しています。

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東大今昔物語:1963年1月16日発行号より 自ら開塾する東大生たち
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