スポーツニュース

2023年8月13日

東大有名教授ら率いる14ラボが全学レベルのサッカー大会開催 学術面での交流見据える

 東大の理・医・薬・工学系研究科所属の14研究室が、東大研究室対抗サッカースーパーカップ「大越杯」を4〜8月にかけて御殿下グラウンドで開催している。運営を担う教員らに話を聞いた。(取材・安部道裕)

 

参加研究室一覧
参加研究室一覧(合田教授提供の資料を基に東京大学新聞社が作成)

 

 今回の大会開催は、コロナ禍で途絶えた研究室間の交流を復活させる目的のほかに、サッカーを通じた交流から共同研究へ発展させていく狙いもある。今大会で生まれたつながりをもとに、学術交流となる「大越杯シンポジウム」を計画していると合田圭介教授(東大大学院理学系研究科)は話す。「シンポジウムでは講演やポスターセッションを行い、将来的には共同研究、共著論文につなげたいと考えています」

 

 大会組織としては、合田教授がチェアマン、竹内春樹教授(東大大学院理学系研究科)が副チェアマンを務める。10年ほど前からサッカーを通じて親交があった両教授の呼び掛けにより今回の大越杯は実現した。「専攻や学科単位での交流イベントはいくつもありますが、今回のような学部をまたいだ全学レベルの大会は初めて」と合田教授は話す。「大越杯」の名の通り、理学系研究科長・理学部長の大越慎一教授(東大大学院理学系研究科)がスポンサーにつく。

 

合田研究室(準決勝にて)
合田研究室のメンバー(準決勝にて、撮影・安部道裕)
竹内研究室のメンバー(準決勝にて)
竹内研究室のメンバー(準決勝にて、撮影・安部道裕)
ユニフォームはこの大会のためにデザインされた
各研究室はこの大会のためにオリジナルユニフォームをデザインした(撮影・安部道裕)

 

 大会方式はサッカーW杯と同じ方式を採った。14ラボを二つに分け、それぞれのグループで総当たり戦を行う。各グループの上位3チームが決勝トーナメントに進出し、1位チームをシードとして優勝を争う形式だ。7月27日に行われた準決勝では合田研究室と竹内研究室が対戦。チェアマン、副チェアマンが率いるラボの対決は、4─3で合田研に軍配が上がった。決勝は8月28日に開催される予定だ。

 

華麗な足捌きを披露した合田教授。学生、教員全員が入り混じってプレーした
華麗な足さばきを披露した合田教授。学生、教員全員が入り混じってプレーした(撮影・安部道裕)

 

 大会に参加した学部4年生Aさんは「コロナ禍で1、2年次では課外活動があまりできなかったので、研究以外の活動ができてうれしいです」と話した。

 

 ポストドクターのBさんは「先生方と一緒に汗を流すのは、コミュニケーションの促進になります。他の研究室の方とも、この大会がなかったら出会えていないと思います」と話す。また学術的な交流の促進については「学術交流の創出になると思います。以前、他研究科の方とサッカーをした後に研究の話をした流れで、共同研究が始まったこともありました」と語った。

 

 Sセメスター、Aセメスターで1回ずつ、年に2回大会を開催していく予定だ。「100年続く伝統にしたい」と竹内教授は語る。今大会では文系の研究科所属のラボの参加はない。「文系のラボにもぜひ参加をしてもらいたいです」と語った。

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