部活・サークル

2023年9月10日

【寄稿】ラグビーW杯2023今大会の見どころ、日本・世界の注目選手は?

 

 エディー・ジョーンズに鍛えられ南アフリカにジャイアントキリングを成し遂げたのは8年前。4年前の前回大会は初めて決勝トーナメントに進出しベスト8と、ラグビー日本代表は着実に強豪への階段を上がっている。期待が膨らむ今大会に向け、東大ラグビー部に日本代表の展望・注目選手、海外の注目チームなどについて寄稿してもらった。

(寄稿=東大ラグビー部・辻翔太)

 

 来る8月、ラグビーワールドカップ2023がフランスで開催される。A〜Dの各プールで5チームの総当たり戦が行われ、上位2チームが決勝トーナメントに進出となる。日本はプールDに入り、チリ、イングランド、サモア、アルゼンチンと対戦することが決まっている。前回大会は日本で開催され、初めて日本がベスト8に進出したことで話題になったことが記憶に新しい方も多いと思う。

 

ラグビー 試合日程
ラグビー日本代表、予選リーグの試合日程
ラグビー予選 poolD
ラグビー日本代表が所属する予選リーグpoolDの国々

 

 では、今大会の日本代表について話そう。18年の躍進の後、ジャパンは新型コロナウイルスの影響を世界の中で最も受けたと言っても過言ではない。コロナ禍においても、ヨーロッパではシックスネーションズが、南半球ではザ・ラグビーチャンピオンシップといった国際大会が開催され、ナショナルチームの強化が図られてきた。その一方で日本代表は活動が思うように出来ず、2021年になってようやく代表の活動が進められた。その影響もあり、今年度のテストマッチでは、ニュージーランド代表オールブラックスに次ぐ位置づけであるオールブラックスXVやサモア、フィジーといったチームに敗戦を重ねてしまっている。しかし私自身は悲観していない。というのもジャパンは大会前に長期間の合宿を組むことでチームの完成度を高めていくチームなのだ。合宿中は疲労度が高くまだ調子が上がっていないことが予想されるので、コンディションを整えて臨む本番ではベスト8やベスト4も十分期待できると考える。

 

 そんな日本代表だが、今回大会に向けては「Ourteam」というスローガンのもと、浦安や宮崎で長期合宿を行っている。日本代表の強みはダブルタックルだと思う。他国よりも体は小さいが隣との連携で相手を止めるDF(守備)が強みだ。合宿では、「白いテント」の中で行われる、1時間の間休憩無しで続いた非公開のタックル練習が話題となった。さらには合宿で鍛え上げたスクラムにも注目すべきである。前回大会の躍進を支えた、スクラムコーチの長谷川慎コーチのもと、新しい機械を導入したことで、ロックもフロントローと同じだけ押すようになるよう特訓を重ねたと聞く。特に1番3番を務める稲垣啓太、具智元の両プロップはワークレートも高く世界有数の選手である。個人的な注目選手は、前回大会でも中心選手として活躍したFL姫野和樹、FLリーチ・マイケル、SH流大、FB松島幸太朗に加え、今年度のリーグワンの活躍により代表入りを果たしたCTB長田智希、FL福井翔大といった若手である。日本代表が決勝トーナメントに進むためには、こうした若手の台頭が必要不可欠だと思われる。実際今年行われたテストマッチでもこうした若手がチームを引っ張る活躍を見せ、本大会でも活躍が期待される。

 

 

ラグビー スクラム
スクラムは1列目がフロントローと呼ばれ相手と組む(背番号1~3番)。ロックは2列目中央2人(背番号4・5番)。2列目の左右はフランカー(背番号6・7番、扱いは3列目)。ボールが出たら守備も担当。最後尾はナンバーエイト。マイボール時のボール保持が大事(画像・解説は東大ラグビー部提供)
ポジション解説
主なポジションの名前と役割(東大ラグビー部の解説を基に東京大学新聞社が作成)

 

 話を大会全体に戻すと、優勝候補の開催国・フランスにも目が離せない。SHデュポンなどの若手を中心に抜け目のないチームだと思われる。そんなレ・ブルーは初戦に常勝軍団オールブラックスと対戦する。大会屈指の好カードにも注目したい。その他、代表引退を表明しているSOジョニーセクストンを筆頭に、2023年のシックスネーションズシリーズで全勝優勝を達成したアイルランド代表や長い金髪で前回大会話題になったデクラーク擁する南アフリカ代表にも注目だ。この2チームも同じプールに属している。

 

 日本代表の躍進が期待されるラグビーワールドカップ2023フランス大会は始まったばかりだ。

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