SPORTS 2016年6月13日

アメフト 中大に残り39秒で逆転し6年ぶり勝利 竹之下監督「守備の活躍に尽きる」

強豪中大に劇的な逆転勝ちを収め、喜ぶ選手たち(撮影・関根隆朗)
強豪中大に劇的な逆転勝ちを収め、喜ぶ選手たち(撮影・関根隆朗)

 

 関東学生1部下位リーグBIG8所属のアメリカンフットボール部は6月12日、オープン戦第5戦を1部上位リーグTOP8所属の中央大学とアミノバイタルフィールドで戦い、6点差の残り39秒にTDを決めて逆転勝利した。中大とはリーグ戦・オープン戦を合わせて毎年戦っており、勝利するのは2010年のリーグ戦以来6年ぶり。今季オープン戦は5試合を終えて4勝1敗となり、6月26日に御殿下グラウンドで行われる防衛大学校戦を残すのみとなった。

 

東大|0 0 0 14|14

中大|3 7 3 0|13

 

Figure5

 1部TOP8所属の明治大学、関西学生1部リーグ所属の京都大学を続けて撃破し、今季オープン戦最後の山場と位置付けて臨んだ中大戦。両者とも最初の攻撃が無得点に終わり攻撃権を得た東大だが、ボールをファンブルして自陣21ヤードで相手に攻撃権を奪われる。ここから守備陣が2度のパスブロックを決めるなどゴール際で粘り、フィールドゴール(FG)の3点にとどめる。次の攻撃でもファンブルで攻撃権を奪われるが、キックをブロックして得点を許さず流れを渡さない。

 しかし東大は得意のランで前進できず、攻撃がつながらない苦しい展開となる。前半残り5分に中大が攻撃権を手にすると、東大の反則もあってゴール前まで攻め込まれ、最後は中央を突破されて追加点を許す。

 後半にもFGで追加点を奪われた東大だが、直後の攻撃で野金将行選手がディフェンス2人に囲まれながらパスをキャッチしてこの試合初めて敵陣に攻め込む。敵陣2ヤードまで迫りながら得点できずに終わるも、守備陣も攻撃権の更新を許さず、13点差のまま試合残り8分40秒で東大の攻撃を迎える。TDを取らないと追い付く時間が足りなくなる局面で、クオーターバック(QB)の松下嶺選手は自ら走るなどラン中心にボールを進める。敵陣31ヤードまで来たところでQBサックを食らうも、直後の攻撃で野金選手へのパスを決め攻撃権を更新。勢いそのまま松下選手自ら走ってTDとし、6点差に迫る。

 

松下選手のTDで追い上げる(撮影・関根隆朗)
松下選手のTDで追い上げる(撮影・関根隆朗)

 

 残り2分46秒と時間切れも迫る中で迎えた相手の攻撃では、オープン戦を通して好調の守備陣が集中力を発揮。苦し紛れに出した相手のパスを甲斐文哉選手がインターセプトし、残り1分49秒で敵陣48ヤードから攻撃を始める。ここでも野金選手へのパスを通すなど次々と攻撃権を更新し、時間をかけずに攻めて敵陣1ヤードへ。最後はまたも松下選手がディフェンスを飛び越えてTDを奪い、残り39秒で逆転する。

 

残り39秒、松下選手のこの試合2度目のTDで試合をひっくり返す(撮影・関根隆朗)
残り39秒、松下選手のこの試合2度目のTDで試合をひっくり返す(撮影・関根隆朗)

 

 最後の攻撃で再逆転を狙う中大はパスを続けて敵陣26ヤードまで持ち込み、FGに懸ける。しかし43ヤードのFGは右にそれて失敗に終わり、そのまま試合終了。後半は中大の攻撃権の更新を2度に抑えるなど、終始安定感のあったディフェンスの粘りが光り、今春最後の山場を白星で終えた。

 

(文・竹内暉英)

 

◇竹之下健三監督インタビュー

――今日の試合を振り返って

 (明大・京大に続けての強豪への勝利に)まぐれも3回続くと本物だね(笑)。もしこれで負けていたら自滅です。前半の続けざまのミスがあって、あのうち1本でもTDを決められていたら、一方的な試合になっていたかもしれない。それをディフェンスが頑張ってFG1本に抑えた。今日はもうディフェンスに尽きるということで。オフェンスがもし最後まで目が覚めずにそのまま終わっていたら、秋のリーグ戦に向けて真っ暗ですよ。ぎりぎり第4Qに目覚めてTDを取って、その間ずっとディフェンスが粘った。中大には後半フレッシュ2本しか取られていないわけですから。完璧なディフェンスが逆転勝利につながったということですね。

――1部TOP8所属の中大に勝ったことについては

 中大に勝ったのは2010年のリーグ戦以来ですから6年ぶり。あそこはプレーもクリーンだし、応援団もスマートだし、応援もちゃんと来るし、いろんな意味で目標にしているチームなんですよ。非常に気持ちいい試合をする強豪で、今回勝てたことは自信につながると思います。

――オープン戦を通してディフェンスが好調です

 特にラインバッカーとディフェンスバックは去年までの経験者が多く、そこが期待通りの働きをしてくれているのが大きいですね。ラインはオフェンス・ディフェンス共に経験者が少なくほとんど今年初めて試合に出ていますが、後ろが体を貼って頑張ってくれており伸び伸びとプレーできています。ディフェンスがなかったらこういう結果にはつながりませんね。

――序盤の攻撃については

 やっぱりイージーミスをしているとつながらない。基本を守るっていうのは大鉄則ですよ。ああいうミスを連発したのは、一言で言うと練習不足ですね。最後何とか逆転したから良かったですけど。

――防衛大戦への抱負を

 防衛大には毎年やっている定期戦でずっと負けていません。けが人を出さないようにプレーしたいです。

 

◇加藤快主将(農・4年)インタビュー

――試合を振り返って

 ディフェンスが本当に良くて、オフェンスはそれに助けられた形です。オフェンスとキックはまだまだで、最後勝ち越せたのもディフェンスあってでした。オフェンスはミスが多くて、自陣の深いところで2回ボールを失ってしまったのは本当に良くなかった。あんなことをしていたら秋は勝てないです。前半はオフェンスが出ず相手に抑えられてしまって、そういうときにどうやってプレーするかってことが大事だと思います。

――守備が良い理由は

 一人一人の能力は去年と比べて落ちているところもありますが、よくチームワークを発揮してまとまっていると思います。

――次の防衛大戦への抱負を

 このまま勝ってシーズンを終えたいです。秋は一つも負けられないので、もっともっとチームを成熟させていって、TOP8に上がるという目標に向かって頑張りたいです。

 

Figure4

 

2016年度オープン戦

開幕戦→ アメフト部 2016年度開幕戦で学習院大に31―7で勝利

第2戦→ アメフト部 1部上位リーグ所属の明大に16-13で勝利

第3戦→ アメフト部 2部所属の東工大にまさかの苦杯

第4戦→ アメフト部、42得点で京大に快勝 対京大2連勝で通算成績を13勝43敗1分に

・監督インタビュー→ アメフト部、52年ぶり京大戦2連勝の要因とは 竹之下監督インタビュー

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