COLUMN 2014年3月12日

【サークル奮闘記】女子だって試合に出たい!運動会ゴルフ部、女子部大改革

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私たち運動会ゴルフ部は、男女合わせた約30名で練習を行っています。

他の多くの運動部と同様に、年2回関東圏の大学対抗で行われる「リーグ戦」での勝利が最大の目標。レギュラーに選ばれるため、そしてレギュラーとして勝利に貢献するため、部員は日々練習に励みます。

ゴルフは個人競技ではあるものの、リーグ戦ではチームでの合計得点が競われます。そのため、部員同士はよきライバルであり、ともに闘う仲間でもあるという意識を持って、お互い切磋琢磨し合うことができます。

――と、ここまでは部員の8割を占める男子部の話。女子は例年0〜2人程度で、試合に出るなどもってのほか。これまで「女子はマスコット的存在」とされ、男子が筋トレをする横で輪になってお喋り、練習は男子の半分、さらには年に一度もラウンドをしないといったこともありました。

「私たちは何のために練習しているのだろう?」。女子部の現状に、皆少なからず疑問は感じていました。
「女子部も、リーグ戦に出ようよ!」。女子部員の存在意義を求めて、私たちはリーグ戦出場を目指すことになりました。

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苦い経験

しかし、出ようと思ってすぐに出られるほど簡単な話ではありません。
実は、リーグ戦に出場するには「チャレンジカップ」という試合に出て、上位2校に入らなければならなかったのです。

こうして臨むこととなった2012年の春のチャレンジカップ出場校は4校。3名が試合に出場し、そのうち上位2名のスコアを採用して2日間の合計打数で争います。

結果は、第3位。惜しくもリーグ戦昇格を逃すこととなりました。
「あと順位1つだったのに……」
悔しい思いが胸をよぎります。しかし、打数では、2位の363打には遥か及ばない386打。実力差は歴然でした。
それもそのはず。他校が練習で男子と同じメニューをこなしている中、私たちは相変わらず最低限のノルマをなんとかこなしているだけだったのです。

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一からの改革

「どうせまた負けるんだから、お金の無駄遣いだよ。もう諦めなよ。」

翌年もう一度チャレンジカップに出場しようとすると、男子部から猛反発がありました。試合に出るには一回30万円程度かかります。ただでさえ予算がない中、勝算もない単なる思い出づくりのためだけに貴重な予算を配分する余裕はありません。
レギュラーになるために本気で日夜練習を重ねている男子部員には、望まなくともレギュラーになれて、練習しなくても試合に出れてしまう女子部員の態度が疎ましく思えるのかもしれません。出るからには、本気で臨む必要があります。

「次のチャレンジカップで最後にする。次は絶対に優勝する。」

そう言って、費用の半額は自費で払うという条件でどうにか予算を捻出してもらうことになりました。

ところがその年、チャレンジカップの仕組みが大幅に変わり、試合は1日勝負で優勝した1校のみがリーグ昇格するという、私たちにとって厳しいものになってしまいました。しかし、もう後には引けません。

そこで、練習制度を一から見直しました。「女子だから」という理由で少なかったノルマは男子の標準に合わせ、運動場での筋トレも、一からメニューを考えました。

これまで、ゆるい雰囲気がいわばウリであった女子部。全員がいきなりの改革について来られたわけではなく、中には辞めてしまう人もいました。しかし、ゆるいままでは、いつまでも「マスコット」な女子部のまま。ここで変わらないと、やりがいが見つからないまま4年間を過ごすことになってしまいます。

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運命の試合

前回のチャレンジカップのときとは違い、今回は全員で厳しい練習を耐え抜き、万全を期して臨みました。しかし、1校のみしかリーグに昇格できないというプレッシャーは並ならぬものでした。

小雨の降る試合当日。これまで何度も練習に訪れ、感触を確かめたグリーンの重みがいつもとは異なります。試合では、全員のプレーが終了し、スコアが発表されるまで順位がまったく分かりません。そのため自分のプレー中は、仲間を信じ、ひたすらに自分のスコアを縮めることだけを考え、一打一打を慎重にこなしていきます。

運命の結果発表。スコアボードを眺める人たちがざわめいています。人をかきわけ、結果を見ると獨協大学と東京大学が175打で同点でした。同点になることはほとんどないため、この場合どのように順位が決定されるのか私たちには分かりませんでした。リーグ戦出場権を得られるのはたったの1校のみ。1位と2位では、全く意味合いが異なってきます。得点のみ記入してあったスコアボードに、順位が記入されていきます。なんと、結果は東京大学が1位でした!同点の場合、3人目の選手のスコアにより順位が決定するのでした。そして、私たち東京大学は見事リーグ戦出場権を手に入れました。東海大学が194打であったことを考えると、いかに首位争いが熾烈であったかが分かります。
選手のうち一人が自己ベストを大幅に更新するハーフ38打で回り、さらに同点での優勝という、運にも味方された奇跡的な勝利でした。
しかし、この日のために何度もこのゴルフ場に通ってコース攻略をし、毎日パター練、筋トレを繰り返し、レッスンに通ってスイングの改善をし、調整を重ねた結果の勝利です。完全に運が良かっただけとは思えません。

もう、これまでの「マスコット」としての女子部の姿はありませんでした。男子部と同様に、一部員としてゴルフ部に所属し、試合に向けて本気で頑張る女子部が誕生したのです。

はじめは女子部の試合出場に否定的だった男子部員たちも、この頃には女子部を応援し、ともに闘う仲間として認識してくれるようになりました。

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ここがスタートライン

こうして昨年、全員の力が一丸となって勝ち得たかけがえのないリーグ戦への切符。
「リーグ戦で勝つ」という当たり前のような目標を、ようやく自分たちの目標とすることができました。

そして臨んだ秋季Dリーグ。優勝校がCリーグに昇格、下位2校がチャレンジカップ降格となります。
結果は8校中第3位。
上位5校の打数が353、354、356、357、357という稀に見る大接戦でした。

未来へ向かって

前回リーグ戦ではDリーグ残留という結果に終わりましたが、この春に行われる春季リーグ戦でCリーグ昇格を目指すべく、生まれ変わった女子部は今も毎日練習に励んでいます。

ゴルフはとても戦略性が高く、頭を使うスポーツです。さらに、スコアという絶対的指標で自分の実力が如実に表されるために、コツコツと努力を積み上げて偏差値を高めていく受験勉強を乗り越えてきた東大生とは親和性の高いスポーツなのでは? と個人的に感じています。

大人になれば、ともすればスポーツというより娯楽の一部となるゴルフ。
そんなゴルフを通じ、仲間とともに本気で切磋琢磨し、一つの目標に向かう。こんなアツい経験ができるのは大学生活ならではです。

せっかく手に入れたリーグ戦出場の切符。部員不足で試合棄権を余儀なくされるという悲劇が起こらぬよう、今年もたくさんの可愛い新入生たちが入部してくれることを女子部一同心待ちにしています。昨年度は80年近いゴルフ部の歴史の中でおそらく最多となる6人もの女子部員が入部し、どんどん勢いを増していっています。あなたも一緒に、女子部の新しい歴史を紡いでいきませんか?

部員によるブログ。
http://blog.livedoor.jp/g_tokyo/
部員一人一人がゴルフと真摯に向き合っている様子が伝わってきます。

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