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2015年7月16日

春の東大スポーツを振り返る(中編)

 春のシーズンを終えた運動部。硬式野球部(東京六大学野球)が連敗を94で止めて4年半ぶりにリーグ戦勝利を挙げると、アメリカンフットボール部(関東学生1部リーグ)も10年ぶりに京都大学に勝利した。他にも女子ホッケー部の1部リーグ昇格など、多くのスポーツで活躍が見られた今春を振り返ろう。(前編はこちら


◇アメリカンフットボール部

 10年ぶりの京大戦勝利を飾った1部下位リーグ「BIG8」所属のアメリカンフットボール部。春のオープン戦は4勝2敗で終えた。2部リーグ所属の3チームには全勝したが、1部上位リーグ「TOP8」所属の法政大学、中央大学には共に完敗。昨秋果たせなかったTOP8昇格に向け、強豪相手の戦い方が鍵となる。

写真2(アメフト部).JPG

京大戦では第3Q、大槻選手がTDを決めて逆転の足がかりを作る=6月20日

 初戦の上智大学戦では、試合開始直後から圧倒。宮崎航平選手(経・4年)が69ヤードのランでタッチダウン(TD)を決めると、攻撃陣が止まらない。前半だけで45点を奪い、後半も着実に得点を重ねて51点差を付けて快勝した。

 続く国士舘大学戦は、相手のパスを防げず点差を付けられない競った展開に。第4クオーター(Q)初めにTDを許し6点差とされるが、パス中心に攻めて残り約1分で逆転。しかし国士舘大も諦めず、残り4秒でTDまで2ヤードと迫る。決まれば逆転となるフィールドゴール(FG)を狙ったが、キックを渡辺健吾選手(農・3年)がブロック。不成功に終わって時間切れとなり、東大は2部リーグ所属の相手に辛勝した。

 第3戦は昨秋TOP8準優勝の法大。序盤は善戦するもパス中心の法大の攻撃を全く防げない。後半だけで6TDを奪われ、計63失点を喫して敗北。同じくTOP8の中央大との試合では無得点に抑えられ、強豪との差を見せつけられた。

 2勝2敗で迎えた京大戦。一時10点差を付けられるが、第3Q終了間際に東大の反撃が始まる。ロングパスで50ヤード近く進みTDにつなげると、第4Qもパス中心に攻め、残り44秒のTDで逆転。10年ぶりの京大戦勝利を挙げると、続く防衛大学校戦にも勝利した。

 昨秋のリーグ戦では、得失点差で大きくプラスとしながら3勝4敗に終わった東大。敗戦のうち、3試合は3点差以内の接戦だ。秋季リーグでTOP8に昇格するには、まず接戦を勝利に結び付ける必要がある。


●アメリカンフットボール部への取材と回答

―今春のオープン戦を振り返って

竹之下健三監督(以下竹之下):春の目標にしていた京大戦に10年ぶりに勝てたことが最大の収穫。関東王者の法大に前半善戦できたことや2年生が大きく成長してくれたことなど、秋に向けて明るい展望を持てた春シーズンでした。

神田淳希主将(以下神田):春シーズンは4年ぶりに勝ち越すことができました。1部上位校との力の差はまだあると感じましたが、目標としていた京大戦に勝てたことは大きな収穫でした。下級生が多く試合に出られたことも良かったです。

―今秋のリーグ戦の展望は

竹之下:全てはこれからの精進次第なるも、秋のリーグ戦は一戦必勝で勝ち抜き、今年の目標である1部上位リーグTOP8への昇格を必ずや果たす所存につき、絶大なるご声援をたまわりたく、何卒よろしくお願い申し上げます。

神田:秋の目標であるTOP8昇格のためには全試合勝つという断固たる決意が必要となります。初戦の駒澤大学戦、2週連続での試合となる立教大学戦がキーになるかと思います。夏にどれだけチームの完成度を上げられるかにフォーカスしていきたいです。

後編に続く(ホッケー部女子・男子、自転車部競技班、軟式野球部)

(文・竹内暉英、撮影・関根隆朗)

この記事は、2015年7月14日号からの転載です。本紙では、他にもオリジナルの記事を掲載しています。

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