COLUMN 2016年6月10日

駒場を盛り上げる『切り込み隊長』 駒場文化推進委員会の活動

 東大生なら誰もが駒場キャンパスに通うが、飲食や買い物の際は駒場より活気のある渋谷や下北沢を利用しがちだろう。だが、駒場には緑が多く静かという魅力があり、伝統的な文化財も見どころだ。駒場文化推進委員会はそんな街の良さを広く知ってもらおうと活動している。

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駒場文化推進委員会の定例会議

 会員は商店会のメンバーや東大生を含め15人ほど。主な活動は「街ゼミ」という地域交流イベントで、毎回異なるテーマを設定し、駒場に縁のある人に講師役を担ってもらう。最近は行列ができる駒場の定食屋「菱田屋」での料理教室が人気を博した。昨年のハロウィーンではスタンプラリー企画やお菓子配布を行い、商店街は仮装した子どもであふれた。渋谷のハロウィーンとは違うにぎやかさがあり、子どもが安心して楽しめるイベントになったという。

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5月29日に駒場東大前商店街で行われたフリーマーケット。狭い道に服や雑貨が並び、住民や東大生でにぎわった

 代表の隝田安代さんは5歳から駒場に住み、今は創作フラワー教室を主宰している。駒場小学校のPTA副会長を3期務めるなど、地域のために精力的に活動してきた。「私が子どもの頃は商店街を車両通行止めにするくらい人が歩いている活発な街でした」。しかし、駒場キャンパスにあった東大の寮が取り壊されるなどで、街から活気が失われていった。「居酒屋がなくなったり、4軒あった八百屋も1軒になったり。東大を卒業してから『懐かしい』と遊びに来てくれる人も減りましたね」

 そんな駒場にも「緑・文化・学術が共在する」という良さがある、と隝田さんは話す。そこで4年前、住んでいる人や東大生に駒場の魅力を知ってもらうため、隝田さんらは駒場を紹介する地図を作った。「協力を得るため、1年かけて店1軒ずつ回りました」。これが駒場文化推進委員会の始まりだ。当初は実績がなくなかなか信頼を得られなかったが、今では「駒場の相談事があるなら駒場文化推進委員会へ」という雰囲気も生まれ始めており、存在感を増している。「商店街に新しいアイデアを持ち込む『切り込み隊長』です」

 街の活性化のため、東大生にも商店会にいろんなアイデアを出してほしいという。「商店会側も学生にお手伝いを求めるだけでなく、共に話し合える場を作るなど、もうちょっとうまく東大生と関われればいいんだけどね」。せっかく2年以上を過ごす駒場。東大生が街に積極的に関わっていけば、もっと学生生活が楽しい思い出になるのではないだろうか。

 


 この記事は、2016年6月7日号からの転載です。本紙では、他にもオリジナルの記事を掲載しています。

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ニュース:面接復活、賛否割れる 理Ⅲ対象アンケート 有効性に疑問の声も
ニュース:京大に52年ぶり連勝 アメフト ラン中心に42得点
ニュース:今季初得点も早大に黒星 ホッケー男子 残留懸け入替戦へ
ニュース:硬式野球 桐生選手が六大学ベスト9 宮台、田口選手が日本代表候補
ニュース:軍事研究の検討会設置 日本学術会議 軍事・学術の接近受け
ニュース:TEDxUTokyo 多分野の著名人ら15人が講演
ニュース:人工知能学の寄付講座設置
企画:メディア全体で問題意識を 「報道の自由度72位」の打開策を探る
企画:漫画企画③:「作家エージェント」という道 雑誌・編集者の枠越える
新研究科長に聞く:③公共政策大学院 飯塚敏晃教授
推薦の素顔:田中優之介さん(理Ⅰ・1年→工)
地域の顔 駒場編:駒場文化推進委員会
連載小説:『猫と戦争と時計台』㉚
NEW GENERATION:天然物化学 淡川孝義助教(薬学系研究科)
Campus百景:東大で「猫」といえばやっぱり…
東大CINEMA:世界から猫が消えたなら
キャンパスガール:堀内優希さん(文Ⅱ・2年)

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