COLUMN 2019年5月8日

新入生アンケート2019分析④ 民間企業志望者が8ポイント増加 「就活ルール」存廃53%が「興味ない」

 東京大学新聞社は3月28日・29日、全新入生を対象にアンケートを実施し、新入生3125人の92.0%に当たる2875人から回答を得た。このアンケートは毎年入学の諸手続き時に実施する、新入生を対象にした調査。受験や大学生活、進路への意識や社会問題への賛否などを質問した。今回は進学選択における希望学部や卒業後の進路などについて傾向を分析する。(本文中の割合は小数第1位を四捨五入)

(構成・安保茂)

 

進学先

 一般入試と外国学校卒業学生特別選考で入学した新入生に、出願時に後期課程の進学先が決まっていたか聞いたところ、「学部まで決まっていた」という回答が41%で最多だった。「学科・専修などまで決まっていた」は15%で前年とほぼ同水準。「全く決まっていなかった」と答えた人は前年比3ポイント減の39%だった。

 

 

 

 進学希望先(推薦入試での入学者は内定している進学先)を尋ねると、文Ⅰの87%が法学部を、文Ⅱの86%が経済学部を希望すると答え、それぞれ前年より2ポイント、4ポイントの低下。文Ⅲでは文学部(41%)と教養学部(18%)など、理Ⅰでは工学部(57%)と理学部(25%)などに希望が分かれた。理Ⅱは昨年農学部が最多だったが、今年は農学部、薬学部、理学部の3学部がほぼ横並びになった。

 

 

 学部・学科選びで重視するものについて、91%の新入生が「自分の興味」を選択し、前年より1ポイント増。「就職の強さ」が21%、「設備」「研究成果」「教員」が9%と続いた。

 

大学院

 大学院進学について、修士・博士課程いずれかに進学したい新入生は49%。「博士課程まで進学したい」人は全体の20%で、昨年比2ポイント微増した。「修士課程まで進学したいが、博士課程に進学するかは分からない」が昨年比3ポイント減の24%、「修士課程まで進学したいが、博士課程には進学したくない」は昨年と同じ5%だった。「大学院に進学したくない」人は13%、「未定、分からない」人は37%いた。

 

 

 科類ごとの大学院進学希望率は、理Ⅰの72%が最高で、理Ⅱの65%が続く。最低は文Ⅱで15%だった。

 

卒業後の進路

 学部卒業後または大学院修了後の希望進路は「民間企業」が前年より8ポイント増の33%で最多。「研究職」(25%)、「公務員」(18%)と続き、「未定」と答えた人は28%に上った。

 

 

 民間企業を希望する新入生の割合が最も高いのは文Ⅱで51%。研究職は理Ⅱの38%が最高で、理Ⅰの37%が続く。公務員は文Ⅰの51%が最高に。文Ⅰの公務員志望者割合が半数を切った前年から8ポイント増加し2年前とほぼ同水準に戻った。

 

「就活ルール」の存廃

 大手企業の採用面接の解禁日などを定めた指針の存廃については、「残すべきだ」が19%、「廃止して良い」が17%だった。一方「興味がない」と答えた人は53%に上った。

 

将来への不安

 将来不安に思うものを尋ねると、最も多く挙がったのは「就職」で41%。「収入」(25%)、「後期課程への進学」(25%)、「結婚」(24%)も比較的多かった。「不安はない」と答えた人は全体の16%で昨年から2ポイント増えた。

 

2019年5月10日13:30【表差し替え】記事内「希望する進学選択先」の表中で「健康総合科学科」の表記に誤りがあったため表を差し替えました。お詫びして訂正いたします。

 

2019年11日7日16:27【表差し替え】記事内「卒業後の進路」の小見出しで始まる段落で、表のタイトルを「卒業後の進路」とすべきところを「科類別の大学院進学希望」としてしまっていたため、表を差し替えました。お詫びして訂正いたします。

 

【新入生アンケート2019】

新入生アンケート2019分析① 32.5%が「学生の男女比問題なし」 自民党支持率は低下

新入生アンケート2019分析② 入試への施策、賛成派多数 合格に必要なもの「周りの環境」が51.6% 

新入生アンケート2019分析③ 「学業最重視」が72.3% 「エリート意識ある」は3年連続で半数割る


この記事は、2019年4月23日号からの転載です。紙面では新入生アンケートの全ての質問に対する回答結果の一覧も掲載しています。他にもオリジナルの記事を掲載しています。

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