COLUMN 2016年8月9日

【東大Doo-Upトライアスロンチーム寄稿】リオ五輪「トライアスロン」の見どころ

写真はDoo-Upトライアスロンチーム提供
写真はDoo-Upトライアスロンチーム提供

 

・開催日程

 

男子8/18 日本時間23:00~

女子8/20 日本時間23:00~

 

・トライアスロンとは

 

 トライアスロンは「スイム→自転車(バイク)→ラン」を続けて行う長距離種目である。1974年アメリカ発祥の比較的新しいスポーツで、2000年のシドニー五輪からオリンピックの競技種目として採用された。

 

 一口にトライアスロンと言っても、レース距離の規格には4つほど種類がある。最も過酷なスポーツとさえ言われるロング・ディスタンスは、3種目合わせて約225kmの道のりを日中いっぱいかけて走り切る。一方オリンピックのレースはオリンピック・ディスタンス(ショート・ディスタンスとも)と呼ばれる、

・スイム:1.5km

・バイク:40km

・ラン:10km

の計51.5kmである。学生選手権や一般の大会でもよく採用される比較的短めの種目であり、五輪優勝タイムは男子が1時間45分ちょっと、女子が2時間前後。競技時間はマラソンよりも短く、長距離ながらスピード感のあるレースが楽しめるだろう。

 

・スイム

 

 トライアスロンのスイムは野外で行われるオープンウォーター形式である。選手ごとのコース分けなども特にされておらず、スタート地点は非常に開放感がある。号砲が鳴ればそんな状況も一変し、各選手が一斉に泳ぎ出す。スイムスタートの激しいバトルはトライアスロンならではの光景である。

 

 スイムは男女とも20分もしないうちにゴールしてしまう。選手は次々と上がってくるが、ここでの僅かな差がその後のレース展開を大きく左右することになる。バイクを前に選手をふるいにかけるのが、オリンピック・ディスタンスにおけるスイムという種目の立ち位置である。

 

・バイク

 

 オリンピックレースでは、前の選手の後ろについて空気抵抗を減らす「ドラフティング」が認められている。このため、集団を形成し風除けのために選手が協力し合うというちょっと不思議な戦いになるのがこのバイクである。風除けの効果は非常に大きく、ここで第一集団に入らなければメダル争いに加わることは厳しい。スイムで上位を取ることの重要性はここにあるというわけだ。

 

 もちろんバイクが強い選手の集団が後ろから追い上げてくることもあるので油断はできない。お互いを牽制しながら体力を温存し、1時間ほどの睨み合いが続いた末、勝負の行方はランへと託される。

 

 また、選手が乗っているロードバイク(ブレーキが無い競輪用の自転車ではない!)はメーカーや車種が非常に豊富である。選手たちから少し視線を落として、色々なデザインのバイクを眺めるのも楽しいかもしれない。

 

・ラン

 

 勝負を分ける最後の種目。マラソンより少し速いくらいのペースで10kmを駆け抜ける。

 

 バイク終了時点ではほとんど差がついていないため、ゴール間際までデッドヒートが繰り広げられるのが特徴であり魅力である。前回のロンドン五輪ではなんと女子の1位と2位、男子の2位と3位のゴールが同タイムという大接戦であった。リオでも最後まで目が離せない展開が期待される。

 

・トランジッション

 

 種目の繋ぎ目に次の種目に向けて準備をすること。選手はトライスーツという水陸両用のウェアを着用するため、着替えるのに一苦労といったようなことはないが、ヘルメットや靴の履き替えなど最低限の着替えは行わなければならない。

 

 当然ながらこの時間も全体のタイムに含まれている。トランジッションだけで5秒以上差がつくこともあり、第4の種目と言っていいほどのウェイトがある。また、バイク乗車をいかにスムーズに行えるかも重要なポイントだ。

 

 トップ選手のトランジッションは非常に洗練されており見ていて気持ちがいいのだが、説明してもいまひとつ伝わらない気がする。実際に中継で確認すべし。

 

・見どころ

 

 激しいスイムスタート、バイク集団走の駆け引き、そして最後まで続くランのトップ争いと、最初から最後までクライマックスである。ただ、まだまだマイナーなスポーツなのでニュースなどで大きく取り上げられることはないだろう。ぜひともリアルタイムで視聴していただきたい。

 

 忙しくて2時間も見られないよ!という方は、

1.スイムスタート

2.トランジッション前後(スタート15~20分後、および75~80分後の2回)

3.ランゴール付近(スタート100~110分後)

あたりだけでもテレビの前で観戦してもらいたい。

 

・有力選手、日本選手

 

世界の有力選手

男子

マリオ・モーラ(スペイン)

 2015年世界トライアスロンシリーズ(WTS)総合準優勝。今シーズンすでに3回の優勝を収めており絶好調。バイク・ランの追い上げが強い。2015WTS優勝のハビエル・ゴメスがいない中、金メダル大本命の選手である。

 

女子

グウェン・ジョーゲンセン(アメリカ)

 2014年から出場したWTS大会において12連覇を達成。今シーズンに入って惜しくも連覇記録は途切れたが、それでも5・6月に2度の優勝を収めている。間違いなく現在世界最強の女子選手。

 

日本選手

男子

田山 寛豪

 34歳のベテラン選手で、五輪出場は4回目。2016年4月のアジア選手権優勝。

 

女子

上田 藍

 32歳の同じくベテラン。五輪出場3回目。2016年アジア選手権優勝、5月のWTS横浜大会3位。日本選手ではメダル獲得に一番近い位置にいる。

佐藤優香

 24歳の若手選手。2016年アジア選手権3位。

加藤友里恵

 29歳。駅伝選手からトライアスロンに転向し、僅か4年で五輪出場を決めた。2016年アジア選手権2位。

 

 日本選手は2000年シドニー大会から出場しているが世界の壁は厚く、なかなかメダルには届かない状況が続いている。厳しい戦いになることが予想されるが、4名の選手にはぜひ健闘していただきたい。

 

東京大学 Doo-Up トライアスロンチーム

西條祥

 

 

【団体のホームページ・SNS】

ブログ(http://ameblo.jp/dooupsince1987/)

公式サイト(http://dooupsince1987.wix.com/dooup)

 

 

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